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【動画】ヒーローズ#6 大分西高校サッカー部

【動画】ヒーローズ#6 大分西高校サッカー部

 新型コロナウイルスの感染拡大で春から全国各地の高校大会で中止が相次ぎ、今夏の全国高校総合体育大会(インターハイ)の中止が決まった。3年生は一度も試合を行う機会のないまま部活動を引退する可能性がある。ヒーローとなるはずだった3年生は“今”どんな思いを胸に抱いているのか。

 

大分西高校サッカー部

 

 2月の県高校新人大会で7年ぶりの頂点に立った。同月行われた九州大会では思うような結果は出せなかったが、九州の強豪校と対戦して「全国大会で勝てるチームになる」という目標が明確になった。その矢先の新型コロナウイルスの感染拡大である。首藤啓文監督は「九州大会が終わってすぐに期末テストがあり、ようやく課題を整理してこれからというときだった。あれからまともに練習ができず、チームとして上積みができないまま」と話す。

 

 今も状況は変わらない。分散登校がはじまり学年別での練習が再開したが、授業が終わり部活動を始動するのは午後4時頃。下校が同4時半のため練習はできない。選手は校内の消毒活動をして帰宅する。キャプテンの上野翔真(3年)は、「練習ができないのは他の学校も同じだと思うので、自分たちにできることをやるしかない」と割り切っている。外部トレーナーが考案した練習メニューをこなし、最低限の基礎体力を保ち、筋力補強を行う日々が続く。

 

県高校新人大会では7年ぶりに優勝した

 

 全国高校総合体育大会(インターハイ)が中止となり、3年生は部活動に区切りをつける部員もいるが、他競技とは異なりサッカーは年末に全国高校選手権大会がある。開催は未定であるが、大分西高校サッカー部の3年生は半数以上が部活動を続けるようだ。上野は「インターハイで全国初勝利を達成できなかったので、選手権を目指す。(練習再開のめどは立っていないが)一からやり直すしかない」と次の目標に気持ちを切り替えた。

 

 首藤監督は「選手は時間の使い方をデザインして自主練に取り組むしかない。県総体も全国選手権もどうなるか分からないが、自分がコントロールできることは、選手がけがをしないように配慮しながら段階的に進めることしかない。以前は毎週リーグ戦をして、長期の休みには強化遠征に行けていた。当たり前だったことを考え直すきっかけになる。今までが幸せ過ぎたのかな」と言葉を濁らせ、現状を受け止めていた。

 

「一からやり直すしかない」と語った上野翔真

 

◆3年生のインタビュー動画はこちらから視聴できます◆

 

 

(柚野真也)

大会結果