
大分トリニータ シーズン総括 戦い方を徹底できず低迷、降格危機で現実路線へ 【大分県】
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普段はあどけない笑顔を見せる女子生徒も、ひとたび重量感のあるライフルを構えればクールなスナイパーに。重さ約5㎏の銃を慣れた手つきでしっかりと抱え、狙った的を射抜く姿はとにかく格好よく、目を奪われてしまう。
由布高校射撃部に所属し、練習に励む女子選手は現在16人。今年度の県高校総体では3年連続6度目の総合優勝を果たし、個人戦でも多くの選手が輝かしい成績を収めた。
そんな彼女たちが日々向き合う競技を「99%メンタルのスポーツ」と語るのは、部を指揮して8年目になる野畑卓宏監督。射撃競技は性別や体力的な差があらわれにくい分、射撃の命中精度には極めて高い集中力が必要になるのだという。
多くの運動種目は一般的に“動”であるのに対し、射撃競技は圧倒的に“静”のスポーツ。10代の若き射手たちのメンタルを鍛えるためには、とにかく場数を踏み、成功体験を積み重ねていくことが大切だ。
インターハイでの目標はずばり団体優勝。「優勝旗を大分に持ち帰りたい」と野畑監督も意気込む。高校生活を共に過ごした仲間として、また身近なライバルとして切磋琢磨しあったこの3年間。全国の舞台で輝く彼女たちの姿に期待したい。
彼女たちの夏はまだ始まったばかり
これからそれぞれの目標を撃ち抜いていく
後藤海聖(3年)
全九州高校大会ではビームライフル女子団体で、5年ぶり2回目の団体優勝。リーダーとしてチームを支えた。県高校総体ではビームライフルの個人戦でも優勝を果たし、高校生活最後のインターハイを前に「一発一発を大切にしていきたい」と笑顔で話す。実は種目リーダーになった当初、“チームをまとめる”という壁に直面していたという彼女。その困難を乗り越えた今、心から競技を楽しんでいる彼女の活躍に期待したい。
工藤真帆(3年)
「試合を前向きに楽しむポジティブさが、まだまだ自分には足りない」とインターハイ前の課題を語るも、野畑監督は彼女のメンタルを評価。負けず嫌いな性格が垣間見える練習への姿勢や、試合時の度胸を褒める。団体戦のほか、エアライフルの個人戦でもインターハイに出場。「わずかな得点差でも順位が入れ替わってしまうのが、射撃競技の面白さ。まずはファイナル進出を目指して頑張りたい」。
(塩月菜央)
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