
大分トリニータ シーズン総括 戦い方を徹底できず低迷、降格危機で現実路線へ 【大分県】
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多種多彩な運動競技があるが、“ライフル射撃”という部活動を持つ学校はそう多くはない。県高校総体で、由布高校の射撃部が男女ともに総合優勝。男子は7年連続7回目のインターハイ出場となり、その強さを確かなものにしている。しかし競技の特殊性ゆえ、入部したばかりの1年生はほぼ全てが競技未経験者。そのため、まず練習は基礎となる「構え」を習得することからスタートするのだという。
部の門を叩く選手たちの過去の競技歴はバラバラ。それでも「身体能力や体格、性別を問わず戦えるのがライフル射撃のおもしろさ」と話す野畑卓宏監督の言葉通り、積み重ねてきた日々は裏切らない。
小中学時代は野球部に所属していたというキャプテンの渡邊崇一朗は団体戦に続き、エアライフルの個人戦でも全国大会へ出場する。「基礎を身につけるのが難しく、入部から1年間は結果を出すことができなかった。でも今はこの競技を始めて心から良かったと思える。インターハイで悔いを残さないよう、残された時間でしっかりと調整をしていきたい」と意気込む。由布高校射撃部では、計14人の選手が個人戦でインターハイ出場の切符を掴んでいる。
体力や性別的な差が現れにくいライフル射撃は、
運動競技の中でも数少ない生涯スポーツ
渡邊崇一朗(3年)
ライフル射撃との出会いは由布高校に入学した3年前。現在はエアライフルを担当種目としていて、今年度の県高校総体個人戦では堂々の1位に輝いた。ライフル射撃はスポーツでありながら身体的特性にあまり依存せず、集中力が問われる競技。しかし小中学時代に野球部に所属していた彼を、「メンタルに加え、フィジカルも持ち合わせた選手」と野畑監督は信頼を置く。この1年間は主将としてもチームを支えてきた。
溝口剛史(3年)
同部に所属していた、いとこに誘われて射撃部へ。競技経験はなかったものの徐々に頭角を現し、8月に行われる国際大会「2017東アジアユースエアガン長崎大会」の日本代表にも選出された。高校卒業後も競技継続を目指すなど、将来が非常に楽しみな選手で活躍に期待が高まる。試合の様子を野畑監督は「常に冷静でポーカーフェイスな印象」と話し、日々の練習に真面目に取り組む姿勢を評価した。
(塩月菜央)
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