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ソフトテニス女子 夏の全国総体に向けて自主練に励む明豊高校

ソフトテニス女子 夏の全国総体に向けて自主練に励む明豊高校

 12月に行われた九州地区予選会を5位通過し、全国高校選抜女子ソフトテニス大会への出場を決めた明豊。新型コロナウイルスによる感染拡で全国選抜大会は中止となったが、7人の少数精鋭チームが気持ちをひとつに次の大会に向けて自主練習に励む。

 

 中止が決まった2日の夕方にキャプテンの岩倉彩佳(2年)に伝え、翌朝の全体ミーティングで吉良洋介監督は「この期間をチャンスと捉えて、夏に向けてこれまでの課題に向き合おう」と話した。他競技で全国選抜大会の中止が連日報道されており、選手は心の準備ができていたようだ。

 

 吉良監督は「チームとしては全国を勝ちきる力はまだない」と言うが、個々の力は着実に上昇中。中でも、九州大会を乗りきることができたのは絶対的エース・岩倉の存在が大きい。「将来、日の丸を背負ってもおかしくない」(吉良監督)と入学当初からその才能に光るものがあった。取材当日は全日本U-17強化合宿に参加していたため不在だったが、キャプテンとなった彼女を中心に個々の力がレベルアップしている。また、岩倉とのペアで九州初タイトルを得た渡辺凛華(2年)も自信をつけていて、2年生2人の勢いが1年生にも連鎖し、全国への気持ちが高まっている。

 

 全国で勝つための強化テーマは2つ。ひとつは「相手をいかに動かすか」を掲げる。「相手を動かし、リズムを崩してミスを誘う。そうすれば自分たちのペースで試合を運べる」と吉良監督。そのためにペアで動きを合わせる“シンクロ練習”を強化。ぴたりと呼吸の合った動きにより、イレギュラーな場面でも落ち着いて本来のプレーを発揮できるという。

 

 もうひとつは、「想定外に強く、対応力のあるチーム」づくりだ。吉良監督は「思考力や想像力が乏しいから視野が狭くなることが課題」とし、これには想定される場面を反復練習することで体にたたき込み強化するしかない。「経験がない分、当たって砕けろの精神でがんばるしかない。注目されてないからこそ勝って周りを驚かせたい」と吉良監督。自主練習の期間に課題を克服し、挑戦者として全国に挑む。

 

部活制限期間は課題克服に取り組む

 

この選手に注目 

 

渡辺凛華(2年)

2002年8月15日生まれ、159cm、神崎中学校出身

 

 岩倉とのペア始動からわずか2カ月で九州大会ペア優勝を達成。姉も同校ソフトテニス部で全国選抜大会3位の経験者でもあり、「姉を超えること」がひとつの目標でもある。

 現在ペアを組む岩倉とは昨年11月の県高校新人大会ダブルスでも優勝。比較されることも多く「昔は仲が悪かった」と笑うが、「岩倉とペアを組んでいた古田先輩に、岩倉を生かすためにどう合わせればいいのかを教えてもらった」ことで、岩倉の力を引き出し、自分のプレーもレベルアップした。吉良監督は「岩倉が注目されがちだが、渡辺の努力がチーム全体の力になることは間違いない」と期待する。

 九州大会はプレッシャーで思うように実力を発揮できなかった。全国選抜大会では「インターハイ(全国高校総体)前に自分の力を試すチャンス。日本一を目指しながら、自信になる大会にしたい」と話していたが、今は4月の全日本選手権県予選に目標を切り替えている。

 

 

(黒木ゆか)

大会結果