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ハンドボール女子 九州制覇した大分の次なる目標は、2年ぶりの日本一

ハンドボール女子 九州制覇した大分の次なる目標は、2年ぶりの日本一

 3年ぶり3回目の九州選抜大会制覇を成し遂げ、3月の全国高校選抜大会(埼玉県、千葉県)への期待が高まる大分高校女子ハンドボール部。個の能力が高い3年生が抜けた新チームは、昨年11月の県高校新人大会決勝で鶴崎に敗れたが、そこからチームの結束力が高まった。滝元泰昭監督は「(県高校新人大会は)国体が終わり、新チーム移行への時間が少ない中での試合だった。課題が浮き彫りになり、チームの方向性が決まった」と振り返る。

 

 これまで選手の能力を生かした速攻を得意とするチームをつくってきたが、新チームではセットオフェンスを強化し、丁寧で的確なプレーを求めた。「パスをしっかりつなぎ、ミスを減らすことを心掛けた」とキャプテンの幡東妃美希(2年)。積極的にコミュニケーションを図り、会話を増やすことで「誰が、どんなプレーをしたいのか、これまで以上に分かるようになった」。組織力の高まりとともに、安定した試合運びができるようになった。

         

 全国高校選抜大会県予選では鶴崎にリベンジ。全国的にもレベルの高い九州地区予選では大勝する試合は少なかったが、危なげなく勝ち上がり優勝した。滝元監督は「勝因はミスが少なかったことだが、楽な試合なんてひとつもなかった」と話すが、全国選抜大会では2年ぶりの日本一への期待が膨らむ。チームの主力となる2年生は、中学の時に原川中で全国制覇を2度経験した選手たち。日本代表U-18の萩尾ほのか(2年)は、「高校でも日本一になりたい。自分たちのプレースタイルを出すことができれば不可能ではない」と力を込める。目標は日本一だ。

 

全国選抜では日本一を目指す

 

この選手に注目!

 

幡東妃美希(2年)

2002年9月4日生まれ、165cm、原川中学出身

 

 原川中学で2度の全国制覇を成し遂げたメンバーの一人。ゴールキーパーとしてのセービング技術や状況判断など総合力に優れ、日々のトレーニングも決して手を抜かずチームメイトからの信頼も厚い。

 謙虚で真面目な守護神は、これまでキャプテン経験もなければ副キャプテンになったこともない。「初めは何をしていいのか分からなかったが、周りが見えるようになった。風通しの良いチームをつくりたい」と話す言葉に、キャプテンとしての自覚が読み取れる。「他のチームのいいところを取り入れたい」と研究熱心で向上心もある。「インターハイ(全国高校総体)で優勝することが目標。そのための課題を全国選抜で見つけたい」と明確な目標がある限りブレることはない。

 

 

(柚野真也)