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バサジィ プレーオフ決勝プレビュー 2試合通してのマネジメントが鍵を握る

バサジィ プレーオフ決勝プレビュー 2試合通してのマネジメントが鍵を握る

 フットサルFリーグの今シーズンの王者を懸けて、リーグ1位の名古屋オーシャンズと同2位のバサジィ大分によるプレーオフ決勝が25、26の両日で行われる。大分は準決勝で苦戦しながらも決勝に勝ち進んだ。勝者には歓喜、敗者には絶望が待つ運命の決戦―その行方を占う。

 

 大分は準決勝でリーグ3位のフウガドールすみだと対戦し、2試合合計3−3(3−1、0−2)で引き分けたが、リーグ順位上位のため辛くも決勝に進出した。懸けるものの大きさと緊張感。プレーオフ独特の緊張感で動きが重く、決して狙いとする試合内容ではなかったが、勝利を手繰り寄せたのはチームに地力があったからこそ。

 

 今季の戦い方を象徴する堅守は簡単に崩れなかった。選手の守備意識が高く、自陣でしっかりブロックをつくることもあれば、相手の組み合わせによって前線から強度の高いプレスを掛けるなど強弱のある守備を見せた。一方、攻撃ではボールを奪えば縦に速くボールを動かし、相手の陣形が整う前にシュートを狙う意識は高かった。すみだ戦に関しては、前線の選手にボールが収まらず、シュート本数は少なくなったが、やるべきことは整理されていた。

 

決勝も球際の激しい試合となりそうだ

 

 今季の名古屋との対戦成績は1勝2敗。名古屋は選手個々の能力が高く、攻守のバランスが良い。2試合の短期決戦とはいえ、伊藤雅範監督は「同じ相手に連勝するのは難しい」と準決勝で痛感した。ただ、監督にも選手にも苦手意識はなく、決勝は挑戦者として戦える。名古屋有利の前評判も、大分にとってはプレッシャーを感じずに試合に臨めるし、何より準決勝で強度の高い試合をした経験は大きい。名古屋はリーグ戦が終わって約2週間空き、試合勘が鈍っていてもおかしくない。

 

 先手必勝。「まずは初戦が大事になる。1戦目を勝って同じ土俵に上がれると思っている」とキャプテンの白方秀和。仁部屋和弘は「自分たちは形がある分、対策される。それを上回るために(プレーや判断の)引き出しを増やしたい」とブラッシュアップを誓う。短期決戦で“自分たちらしさ”を発揮するのは難しいが、継続性があってこそ、経験は蓄積されチームは成長する。

 

 2試合合計で引き分けの場合、リーグ戦上位の名古屋の優勝となるため、そのあたりの駆け引きも鍵を握る。「2試合を一つの試合としてマネジメントする必要がある」と伊藤監督。大分が序盤の間に先制点を奪えるか? リードしても攻めの姿勢を保ち続けることができるのか? 終盤に指揮官がどんな采配を見せるのか? そこが明暗を分けるポイントになってきそうだ。

 

伊藤雅範監督の采配にも注目したい

 

 

(柚野真也)