バサジィ大分 つかんだ初勝利 走って守って決めた 【大分県】
フットサル
バサジィ 苦しみながらもプレーオフ決勝へ進出
Fリーグ2019/2020ディビジョン1プレーオフ
準決勝 1月18日、19日
駒沢オリンピック公園総合運動場体育館(東京都)
第1戦 大分3−1すみだ
第2戦 大分0−2すみだ
フットサルFリーグのプレーオフ準決勝でリーグ2位のバサジィ大分と同3位のフウガドールすみだが対戦。大分は第1戦を3-1で勝利、第2戦は0-2で敗れたが、2試合の合計で3-3となり、リーグ上位の大分が決勝に進んだ。プレーオフ決勝は25、26日に名古屋市の武田デバオーシャンアリーナで行われ、リーグ1位の名古屋オーシャンズと対戦する。
第1戦は互いに緊張が現れ、プレーが硬くミスが多かった。シュートで攻撃を終わらせようとするすみだに対し、大分は守備からリズムをつくろうとする。前半8分にセットプレーから先制された大分だが、「先制されたことで、やることが整理された」と伊藤雅範監督。守備意識がさらに高まり、攻撃はリーグ戦同様ゴールに一番近いポジション(ピヴォ)の選手にボールを預け、速攻に結びつけた。前半15分に吉田圭吾のゴールで同点にすると、後半は堅守速攻から田村龍太郎の逆転ゴール、ヴィトンの追加点で逃げ切った。試合後に伊藤監督は、「まだ“前半”が終わっただけ。2戦目も同じ強度のプレーで戦いたい」と気を引き締めた。
準決勝2試合とも球際の競り合いは激しかった
2試合のトータルスコアで勝負が決まるプレーオフは、第1戦で勝利したチームが有利になるとは限らない。実際に大分は第2戦、後がないすみだの猛攻に圧倒され、序盤から息の詰まる展開となった。開始早々すみだのハイプレッシャーに大分は受け身になり、防戦一方となった。キャプテンの白方秀和は「苦しい試合だった。相手のプレッシャーに対し、自分たちの良さが出せなかった」と認めた。パスがつながらず、ピヴォもボールを保持することができずに苦戦。前半10分に先制点を許し、相手に勢いを与えた。
それでもG K岩永汰紀を中心に粘り強く守る。「第1戦と同じようにプレーは熱く、頭は冷静に」と最後の砦(とりで)として好セーブを見せた。後半8分に追加点を奪われ2試合の合計スコアで並ばれたが、岩永は「失点しなければ勝ち上がれる」と焦りはなかった。フルパワーでプレーし続ける相手に、忍耐力と集中力で対抗し追加点を与えなかった。
歯切れの悪い試合であったが、「同じ相手に2日連続で勝つのは難しい。苦しめられたが次(決勝)に進めたのは満足している」と伊藤監督。すみだの気迫あふれるプレーに手を焼くうちに大分も目を覚ました感がある。激しさ、厳しさこそが最大の武器になると、大事なことを思い出すきっかけになったはず。白方は、「この強度で試合ができたのはプラス。決勝は第1戦が大事になる。大分の新しい歴史をつくりたい」と悲願の初優勝に向けて挑む。
好セーブで決勝進出の立役者となった岩永汰紀
(柚野真也)