
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
①初戦必勝
②3年生の強い思い
③1年生の勢い
前評判は決して高くない。だからこそ不気味だ。「春の高校バレーの東龍(東九州龍谷)は強い」といわれるゆえんは、数々の下馬評を覆し、タイトルを取ってきた過去があるから。「全ての大会で全力でプレーしているし、優勝を狙っているが、春の高校バレーだけは別物。周囲の期待もすごいけど、それが選手のパワーになっている」と竹内誠二監督。昨年4月に若手世代の日本代表監督となった相原昇前監督の後を継ぎ、“高速コンビバレー”を踏襲する。
8月の全国高校総体では準々決勝敗退となったが、10月の茨城国体では準優勝とチームを立て直した。佐村真唯、新改星南、折立湖雪の1年生3人がコートに立つ若いチームだが、大黒柱の荒木彩花(3年)やエースの室岡莉乃(2年)ら各年代の日本代表選手が支え、急成長を遂げている。
春の高校バレー出場が決まってからは、例年同様に対外試合は極力控え、自チームでの紅白戦でコンビネーションを成熟させ、力をつけてきた。竹内監督は「個々の力が上がり、チーム力も上がっている。大会に向けて気持ちが盛り上がっているし、この大会が最後になる3年生がどれだけ気持ちを出せるかがポイントになる」と話す。第3シードのため2回戦からの登場となる。「僕も監督として(春の高校バレーは)初挑戦だし、1年生も同じ。初戦をいい形で勝てば一気に頂点を目指せる」と、まずは初戦に照準を合わせている。
2012年以来の優勝を目指す東龍
荒木彩花(3年)、2001年9月2日生まれ、184cm、大利中学校出身(福岡県)
3度目の春の高校バレーのコートに立つ。1年の頃から184㌢の高さを武器にミドルブロッカーとして活躍。高さに注目が集まるが、器用で身体能力も高く、全てのポジションでプレーすることができるユーティリティー性を持っている。
昨年7月の女子U―20世界選手権では、上の年代の日本代表に選出された。途中出場が多かったが、ブロック、サーブ、高く速いクイック攻撃でチームの優勝に貢献した。「高いレベルを経験したからこそ妥協したくないし、チームに還元したい」と、キャプテンとして己に厳しく、チームメートにも高いレベルのプレーを要求して、チーム強化に取り組んだ。
「日本一になる最後のチャンス。1年のときにインターハイ(全国高校総体)で優勝したが、あれは先輩たちが成し遂げたもの。私たちの代は何も成し遂げていない。日本一で終わりたい」と強い覚悟を持って集大成の場に挑む覚悟だ。
(柚野真也)
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