
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
ウガンダ共和国出身の留学生ザリメンヤ・カトウ・フセインは、昨年より身長が2㌢伸びた。身長205㌢、シューズのサイズは35㌢。「まだまだ伸びます。身長もテクニックも」と流ちょうな日本語で話す。高校入学と同時に来日し、チームメートや学校の友人から日本語を教えてもらい驚くほど上達した。好きな日本の食べ物は納豆と鶏肉料理。器用に箸を使い、大盛りのご飯を食べるのだという。
昨年の全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)初出場へと導いた立役者の一人は、チームに高さをもたらしただけではない。「みんなのモチベーションを上げるためにリーダーシップを発揮したい」との言葉通り、試合や練習中もチームメートに積極的に声をかけ、鼓舞する。
12歳からバスケットボールを始め、異国の文化に触れ、大好きなバスケットを学ぶフセインの夢は、大学進学、そしてプロリーグで活躍すること。今はセンタープレーだけでなく、ドライブやミドルレンジのジャンプシュートなど多彩な攻撃ができるように練習に取り組んでいる。2度目の出場となるウインターカップでは昨年以上の強烈なインパクトを残して、全国にフセインと別府溝部学園の名前を刻む。
チームのムードメーカーでもあるフセイン
末宗直柔監督
「謙虚で素直な性格でありながらリーダーシップも持ち合わせ、今後チームの核になる存在。体力もつき、よく走れるようになって出場時間も増えた。最近はアウトサイドシュートの強化を図り、少しずつその結果が出始めている」
久保倉拓哉(3年)
「明るくてチームのムードメーカー的な存在。試合中も誰よりも声を出して、みんなを鼓舞してくれる。フセインがリバウンドを取ってくれるという絶対的な信頼があるからこそ、自分も安心してシュートをうてる」
三宅勇大(3年)
「プレーでは彼のゴール下の強さに助けられることが多い。試合中、相手ペースの厳しい時間帯でもフセインの盛り上げようとする気持ちに支えられている。後輩だけどチームをけん引してくれる頼もしい存在」
間もなく開幕するウインターカップでの活躍が期待される
(黒木ゆか)
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