
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
①連戦に向けてのスタミナ
②セットプレーの守備
③引いた相手の崩しのイメージ
中盤から前線にかけてよくパスをつなぐポゼッションサッカーで大分は相手ゴールを狙う。一発勝負のトーナメント戦では、「自陣で守備を固め、カウンターやセットプレーで1点取って逃げ切るスタイルが全国でも主流になっている」と小野正和監督は話すが、自分たちで主導権を握って、固い守備をこじ開け勝利を目指す。
小気味良いパスワークを駆使して、相手を動かし、空いたスペースを狙う。パスを出したら止まらず、リターンをもらいにいく。あるいは2本、3本先のパスを受けるために動き出す。「ウチはサッカーの基本を忠実に守っているにすぎない」と小野監督。相手のマークをきれいに外すこともあれば、何度もやり直すこともある。最終的にはフリーで軽くゴールに流し込む状態をつくる。
ボールを保持する時間が多ければ、守備の時間が少なくなる。攻撃は最大の防御であるというわけだが、リスク管理は徹底している。キャプテンの佐藤芳紀(3年)は「ボールを失わないことが一番いいが、失い方には気を配っている。攻めているときこそ守備の準備をしている」と守備意識の高さを強調する。
攻撃のイメージが強いが、今夏の全国高校総体(インターハイ)では3試合無失点と守備の安定が際立っている。「後ろが頑張ってくれているから、前線の選手は点を取ることに集中できる」と菊地孔明(3年)。攻守のバランスが良く、調整も順調。ベンチメンバーの2年生の急成長もあり、チーム状態の良さがうかがえる。小野監督は「大分高校最高のベスト4にチャレンジしたい。全国高校総体で手応えを感じている。先制点が取れれば流れができる」と充実感を漂わせた。
仕上がり上々、ベスト4を狙う
瀬藤聖人(3年)
MF、2001年8月19日生まれ、167cm、57kg、前所属は大分トリニータU-15宇佐
全国高校サッカー選手権大会県予選では5試合7得点で大会得点王となった。豊富な運動量を武器に、中盤を走り回り、ゴール前にも顔を出す。セットプレーでは正確なキックで得点を演出した。瀬藤は「チームとしても個人としても結果を出せたことはうれしいが満足はしていない」と夢舞台での活躍に目を向けている。
クラブチーム出身の瀬藤は、「全国選手権でプレーするのが目標だった」と大分高校に入学。中高一貫校のため途中加入となったが、「チームの雰囲気は良かったし、技術の高い選手が多くてプレーしていて楽しかった」と振り返る。昨年の全国選手権はベンチ外だったが、新チームになり本来の力を発揮し、欠かせない存在となった。
「インターハイではPK負けだったが失点はしていない。全国選手権では相手より走り、細かいパス、緩急のあるパスで崩したい。どこと対戦しても負ける気はしない」と言い切った。
(柚野真也)
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