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春の高校バレー男子県予選展望 別府鶴見丘が優位、対抗は大分南

春の高校バレー男子県予選展望 別府鶴見丘が優位、対抗は大分南

 第72回全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)の県代表決定戦が今日から始まる。男子の優勝候補は3連覇を目指す別府鶴見丘が頭一つ抜けた存在で、大分南が対抗馬となる。この2校を中心に今大会を展望する。

 

 1年の頃から主力として全国高校総体、春の高校バレーに出場した別府鶴見丘の3年生7人の実力、経験は他校を圧倒。もはや隙は見当たらず、1セットも失わず、完全優勝も考えられる。弊害があるとすれば同じメンバーで長くプレーしたマンネリが考えられるが、6月の県高校総体から外部指導者の舞裕太監督に代わったことで、チームの雰囲気は変わった。

 

 舞監督は「ポジションを固定せず、シフトも複数のパターンをつくった」と意図的に型を崩すことで、誰がどの状況で出ても戦力が落ちないチームをつくった。また、「同じレベルの選手であれば下級生を使う」と明言し、チーム内競争を持ち込んだ。

 

 目指すスタイルも一新。サーブとブロックを強化し、8月の全国高校総体後はこの2つを連動することに焦点を置いた。“トータルディフェンス”が徐々に浸透している。「常に変化と進化を求め、対戦相手の目線で客観的に見て、弱点を克服している」と舞監督。今大会はこれまでと異なる“鶴見”の色を見ることができそうだ。

 

別府鶴見丘はブロックでプレッシャーをかける

 

 大分南が別府鶴見丘にどう挑むかが興味深いところ。昨年の県高校総体で別府鶴見丘に勝利し、県内での連勝記録を止めた唯一の高校だ。セッターの甲斐響、リベロの森田元希の3年生コンビがチームの軸となる。舞監督が「全国でもトップクラスのリベロ」と警戒する森田の守備範囲の広さと正確なレシーブは大分南の最大の武器となる。そして甲斐のトスワークで揺さぶり、アタッカー陣の能力を引き出す。

 

 この2選手と別府鶴見丘の主力で国体県選抜チームをつくり、指揮したのが柿原茂徳監督だ。国体活動期間に別府鶴見丘の選手と短くない時間を過ごしたことで、いやが応にも別府鶴見丘の選手の情報がアップデートされた。策士である指揮官が、わずかなほころびから勝機につなげることは十分に考えられる。

 

 鶴崎工業や大分工業は食い下がることもできるだろうが、2強を軸に優勝争いは展開されるだろう。

 

(柚野真也)