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全国高校バスケ選手権県予選 女子①全国まであと一歩と迫る大分

全国高校バスケ選手権県予選 女子①全国まであと一歩と迫る大分

 高校バスケットボールで最も注目が集まる「全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)」の県2次予選が26日から始まる。女子は4連覇を狙う中津北が頭一つ抜けた存在。第2シードの大分や、1年生が加わり戦力アップした藤蔭、大分商業という、準々決勝から登場するスーパーシード4校に加え、ここ数年で飛躍的に力をつけた情報科学も優勝争いに加わりそうだ。ここでは注目校を紹介する。(3回続き)

 

基本スタイル

冷静な判断から好機を生むバスケ

 

 1、2年生だけの新勢力でありながら、ベスト4の常連校として定着してきた大分。6月の県高校総体では準優勝と全国まであと一歩のところへ迫り、全国への階段を着実に上っている。中等部から進級した選手がほとんどで、中学の頃から彼女たちを指導している楠本哲二監督は、「伝統校はやはり気持ちが違う。相手の『勝ちたい』という強い思いを超えなければ勝てない」と、ウインターカップ県予選も厳しい戦いになることを確信している。昨年は初出場であり、1年生だけのチームということもあったが、ベスト8という結果に終わった。他校の「3年生にとって最後の大会に懸ける思い」が一層強くなるため、余談を許さない状況だ。

 

楠本哲二監督のもとで着実にレベルアップした

 

 チームの得点源であるエースの秋吉楓(2年)や、ポイントガードとしてチームを牽引する有墨遥野(2年)が中心となることは想定されるが、他のメンバーの成長も著しく、チーム力の底上げをしてきたように感じる。また「高さがない分、アウトサイドからのシュートが入らなければ勝機はない」と楠本監督が話すように、積極的にゴールを狙う姿勢とその成功率を上げるための練習に時間を割いてきた。いかにベストな状態でシュート態勢に入れるか。そのためのシステム練習にも励んでいる。ピタリとはまれば得点を量産し、相手を引き離す能力は十分に持っている。

 

 懸念される高さでは、リバウンド強化も重要課題。一つ一つのリバウンドを確実に制することが、勝利のポイントとなりそうだ。さらに「県総体では失点が多すぎた」(楠本監督)と指摘するように、僅差で勝利した試合も多かった。シュート成功率の高い上位チームを相手に勝ち上がるためには、最後まで相手に食らいつき、ミスを誘うディフェンスが求められる。

 

 歴史を刻む途中である彼女たちが、どこまで上位チームに食らいつけるか。創部以来掲げ続ける「初優勝」の目標に向けて強豪に立ち向かう。見逃せない試合をしてくれそうだ。

 

初優勝に向けてチーム一丸となる

 

(黒木ゆか)

大会結果

2023年度