
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
3年生にとって高校最後の晴れ舞台となる全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)。県予選は7月27、28日に1次予選があり、勝ち上がった4校とベスト8の座を懸けて戦うシード4校、そして、その勝者と戦う“スーパーシード”4校が登場する2次予選は今月26日から始まる。県代表を決める大会は大詰めを迎える。優勝候補として名が上がる3校を紹介する。
基本スタイル
初回は優勝候補の別府溝部学園。昨年のウインターカップ、今年の全国高校総体(インターハイ)と2度の全国初出場を果たした経験は大きな自信となっている。先日行われた私学大会ではセカンドチームで挑んで優勝。1年生の成長が著しく、日々の努力は確実に結果として表れてきているが、「全国で勝つこと」を意識する彼らは満足していない。
インターハイでは相手と実力こそ差はなかったものの、フリースローの成功率の低さやイージーショットのミス、コート内でのコミュニケーション不足などが重なり、思うように得点が伸びず初戦で敗退した。この経験を一人一人が自覚し、「声を出す、シュート成功率を上げる」の基本に立ち返り、練習に励んでいる。また、全国で改めて体格差に気付かされた。そこで栄養士によるセミナーの受講や食事指導、専属トレーナーによる筋力トレーニングなどを図り、これまで以上に体づくりを徹底した。さらに技術指導には、今年4月から元Bリーグ選手の奧野功知氏をアシスタントコーチに招聘。指導陣の充実によりさらなる高みを目指す。
基本のハンドリング練習などを繰り返す
昨年と違い、インターハイを経験してから迎えるウインターカップ県予選。「インターハイはチーム状況を自覚する上でいいバロメーターになった。実力的にはベスト8を目指せるという手応えを感じた」と末宗直柔監督は振り返る。この手応えは選手たちも同様に感じている。とはいえ、末宗監督は2年連続出場の難しさも語る。「一度通った道をもう一度通るのは難しい。ただ頑張るだけでは勝てない」
目標は全国ベスト8。そのためにまず県内の強豪校に勝たなければならない。「打倒溝部と言ってもらえるようになったのは本当にありがたいし、ようやくここまでチームが育ったという感じ。県予選は今年も厳しくなると思うが対策すればするほど相手が苦しむようなチームにしたい」と末宗監督。溝部対策を練ってくる相手に対して、臨機応変な対応力と頭を使って戦う組織力が重要とし、チーム一丸となって2連覇に突き進む。
2年連続2回目のウインターカップ出場を目指す
(黒木ゆか)
地区を選択
学校名を選択