OITA SPORTS

7/1 TUE 2025

supported by

大分県宅地建物取引業協会

サッカー サッカー

サッカー天皇杯で凱旋 プロを目指す山口卓己が成長を続ける

サッカー天皇杯で凱旋 プロを目指す山口卓己が成長を続ける

 昨秋の全国高校サッカー選手権県予選決勝以来の昭和電工ドーム大分での試合。大分高校から鹿屋体育大学に進学した山口卓己が、天皇杯3回戦大分トリニータとの試合で先発出場した。「思い入れのあるスタジアムだったので、いつも以上に燃えた」と山口。

 

 台風10号の接近により強風の影響でドームの屋根を開いたため、ピッチは大雨でぬかるみ厳しいピッチコンディションとなった。「いつも練習するグラウンドに比べると水はけもよく滑る印象はなかった」と平然とプレーし、中盤の底でボールの供給源として長短のパスを散らす。ボールを保持できる時間は少なかったがカウンターの起点となり鋭いパスでカウンターから好機をつくった。

 

 試合序盤からハードワークを続けた鹿屋体育大は、徹底された大分のパス回しに体力を削られながらも、守備では球際で戦い、体を張り続けた。「(大分は)パス回しがうまく、これまで対戦した大学とはレベルが違った。前からボールを奪いたかったが簡単にいなされた」(山口)とプロの技術の高さを体感できたのは収穫だった。

 

鹿屋体育大学の一員としてピッチに立った山口卓己(前列、左から3番目)

 

 試合は90分で決着がつかず、延長戦でも奮闘したが力及ばず4回戦には駒を進めることはできなかった。終了後、全力で走り抜いた山口は仰向けに倒れこんだ。「まだまだ体力をつけなければいけない。目指すところはプロなのでいい経験ができた。3年後にはこのレベルが普通と思えるようになっていたい。そのためにはチームの中心となってプレーの幅も広げたい」と振り返った。

 

 大分高校時代は1年生の頃から主力としてプレーし、全国選手権に2度出場、全国高校総体には1度出場した。技術の高さに加え、戦術理解度が高いプレーは大学入学後も評価され、1年にして試合に出場する有望株は、今後の成長が楽しみ。「今のところは順調だが、自分らしいプレーをして、コンスタントに先発で試合出場できるようになりたい」と気を引き締めた。

 

 8月29日から大学サッカーの主大会の1つ「総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント」が始まる。山口はメンバー入りしており、「結果を出してピッチに立ち続けたい」と飛躍を誓った。

 

プロ相手に持ち味を発揮した

 

(柚野真也)

大会結果