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バレーボール女子 悔しさをバネに東龍が再起を図る 全国高校総体2019

バレーボール女子 悔しさをバネに東龍が再起を図る 全国高校総体2019

 全国高校総体女子バレーボールで東九州龍谷(東龍)が準々決勝で敗れた。就実(岡山)に0-2のストレート負け。一昨年は優勝、昨年は3位。竹内誠二監督は「決定力が足りなかった。相手の勢いに押し切られた」とメダルに届かなかった悔しさを隠しきれなかった。

 

 県高校総体、全九州体育大会と1セットも落とさず完全優勝し、全国高校総体でも一気に頂点に駆け上がるはずだったが「どこかに油断があったのかもしれない」と竹内監督。新戦力の1年生、佐村真唯、折立湖雪、新改星南は華々しく全国デビューを飾ったが、トーナメントを勝ち進むにつれて、他校の3年生に気迫負けするところがあった。頼みの綱のエース室岡莉乃(2年)は相手の徹底したマークに苦しんだ。「(スパイクを)打つ前から2枚つかれた。もう少しチームとして考えないと厳しい」と語気を強めた。大黒柱の荒木彩花(3年)は、試合の4日前に世界ジュニア選手権から帰国したばかり。時差ボケや体調不良で本調子とはほど遠かった。「無駄なミスが多かった。自分たちの弱さが出た」と悔し涙を流した。

 

今大会は厳しいマークに苦しんだ室岡莉乃

 

 今大会を通して東龍は一枚岩になれなかった。荒木不在の影響もあるが、下級生がコートに立つことが多く、まとまりに欠けた。これまでのチームは3年生が主体となりチームマネジメントを担ったが、今のチームにはそれがない。竹内監督は、「これから続く国体、春の高校バレーは3年生の力が必要になる。10人の3年生が実力でレギュラーを取り返してほしい」と奮起を促す。

 

 キャプテンの荒木は「相手の方が高さもパワーもあったが、私たちには勝ちたいという執着心もなかった。この負けをきっかけに強い東龍を取り戻したい」と誓った。日本一を宿命づけられたチームにとって屈辱の準々決勝敗退となったが、その事実から目をそらさず、負けを受け止め再起を図れば、力強さを増して華麗に復活を遂げるはずだ。その際に重要になるのは「東龍らしい粘りのレシーブと高速コンビバレー」と荒木は力説する。

 

 「コンビプレーを合わせる、コンビプレーを生かすレシーブを強化する必要がある。あとは、このスタイルをどれだけ高いレベルに持っていけるか」。試合後、誰もが悲嘆に暮れる中、竹内監督は言った。「これで終わりではない」。3年生とともにチーム再建に動く。

 

再起を誓う東龍

 

(柚野真也)