県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】
野球
3度目の対戦、佐伯豊南ほろ苦い試合に 夏の甲子園予選2019
第101回全国高校野球大分大会
7月23日 第1試合 3回戦 別大興産スタジアム
情報科学 501 000 03|9
佐伯豊南 000 000 00|0(8回コールド)
「一日延びることでうまくなれる。それだけウチにとってチャンスが増えるということ。それをぶつけよう」。降雨の影響で異例の5日連続試合中止、コンディションもモチベーションも整わない厳しい状況が続いたが、幸秀則監督は予想できない事態をチャンスと捉え、情報科学との“再々戦”に向き合うことの重要さを説いた。
毎日戦うための準備をした。遠方の選手は午前4時に起床、同6時に集合し、約1時間かけてバス移動。球場入りしてアップをし、天を仰ぎ、対戦相手のベンチと向き合った時間は貴重な経験だった。戸高源大主将(3年)はチームの先頭に立ち、一日も気を抜くことなく、チームメートを鼓舞した。「確かに難しい状況だったけど、強い気持ち、勝つんだという気持ちで毎日を過ごせた。精神的に強くなれた」と胸を張った。
チームを引っ張った戸高源大
5日ぶりの試合は調子が上がらなかった。マウンドに上がった成松大輝(3年)は制球が定まらず、初回に5失点し、苦しい展開が続く。打線も相手エースの緩急をつけた丁寧なピッチングに最後まで沈黙した。「やはり難しい試合だった。自分たちの戦いができなかった」と戸高。結果は0-9、8回コールドで試合を終えた。
18日の第4試合では三回途中に3-2とリードしたが雷雨のためノーゲーム。翌19日は第3試合に持ち越され、0-7とリードされた3回裏に大雨のため再びノーゲームとなった。シード校相手に“3度目”の対戦となれば対策は十分に練られていた。この試合は終始、主導権は相手にあった。勝負の世界に「たら・れば」はないが、「力のある相手に先制逃げ切りの形ができた初戦(18日の試合)は狙い通りの展開だったのだが…」と幸監督は悔やんだ。
それでも「最後まで諦めずに戦った選手を誇りに思う」と労い、「何が起きるか分からない。予想通りにいかないことは野球だけではない。貴重な経験を生かしてほしい」と話した。
長い6日間を終えた佐伯豊南の選手たち
(柚野真也)