大分高校ソフトテニス部 青野良真(3年) file.825
ソフトテニス
ソフトテニス男子 大分高校 39年ぶりの栄冠、チームワークで全国上位目指す
全国高校総体の目標
ベスト8の壁を破る
39年ぶりの優勝という快挙を成し遂げた大分高校男子ソフトテニス部。県高校総体の決勝戦では5年連続16回目の優勝を目指す大分商業に2-0でストレート勝ちし、悲願の団体優勝をかなえた。「個々の能力は大分商業が上。つらい練習をこなしてきた結果、簡単に崩れずに最後までよく戦ってくれた」と指導5年目の平原滉太郎監督。特に3年生は夏休みや冬休みに厳しい練習を乗り越えてきたこともあり、県高校新人大会でも優勝。彼らのモチベーションは勢いに乗っていた。「自分たちの方が絶対に練習している」という自信を持って挑んだことも大きい。
個人では河野樹・藤野郁弥の3年生ペアが全国大会への出場権を獲得したが、この結果も全てチーム力から。「コート外の選手たちも含め、部員30人の力を結集して戦えた。チームワークが結果に表れた」と平原監督。高校スポーツはあくまでも部活動であり、教育の場。部員同士の思いやり、そして学校の先生や保護者の応援があってこそ初めてコートに立てるということを言い聞かせ、選手たちもその自覚をもって試合に臨んでいる。特に河野はエースとしての自覚が強く、彼の影響力がチームの結束力にもつながっているという。全国では「大分だけでなく、九州代表としての自覚を持ってほしい。気負わず向かっていけば上位も夢ではない」(平原監督)というように、代表としての自覚とプライドを胸に、攻めの姿勢で全国に挑戦する。
全国高校総体でベスト8以上を目指す
注目の選手
河野樹(3年)
166cm・55kg、稙田東中学校出身
小学6年までは野球に汗を流していた河野が、ソフトテニスに出合ったのは中学1年の頃。身長は高くないが、コートを縦横無尽に走り回りながらスピード感のあるプレーで相手を翻弄する。自身は「下がりながらのスマッシュが得意」という。2年の時に個人戦で全国高校総体に出場し、その経験値が武器になっている。県高校総体ではチームの目標だった団体優勝に加え、藤野との個人戦でもベスト4を決めた。平原監督は河野について「運動能力が高く、チームメートからの信頼も厚い」と評価する。河野は県高校総体では自分の持ち味が出せたと振り返りながらも「全国ではもっと積極的に点を取りに行く攻めの姿勢で勝ちたい」と話す。高校生活最後の大会ということで、後輩たちに残せる内容の良い試合をすることが目標だ。
(黒木ゆか)