県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】
野球
舞鶴3本柱が完封リレーで好発進 夏の甲子園予選2019
第101回全国高校野球大分大会
7月9日 第2試合 1回戦 別大興産スタジアム
中津北 000 000 00 |0
大分舞鶴 130 020 01×|7(8回裏無死コールド)
「今年の舞鶴はピッチャーがいい。ノーシードだが実力はある」。シード校の監督らが警戒する。前評判の高い常広羽也斗(3年)に新名凌馬(2年)、木村駿太朗(2年)の3本柱。1回戦の中津北戦には右の常広、左の新名、右の木村の完封リレーで快勝した。
先発のマウンドを託された常広は初回から飛ばした。花田修監督は「今日はスピードにこだわって投げろ。変化球でカウントを取りにいこうと思うな」と送り出した。常広はストレート中心の強気なピッチングを披露。「フォームがバラバラで課題だらけ。(100点満点中)30点」と辛口な自己評価だったが、4イニング7奪三振は見事。次戦に期待が持てる内容だった。
2番手の新名は身長165㌢と小柄だが全身を使ったダイナミックなフォームで気迫のピッチングを見せた。「常広さんからゼロで引き継いだので、木村にもゼロで渡したかった」と、予定通り2イニングを被安打0で危なげなくつないだ。攻撃でも5打数3安打2盗塁で打線の起爆剤となる活躍。投打でチームに勢いを与えた。
1年時からマウンドに上がる常広羽也斗
抑えとしてマウンドに立った木村は持ち味を存分に出した。「緊張はなかった。無失点で終われるように自分のピッチングを心掛けた。楽しかった」と汗をぬぐった。昨冬から力をつけた選手。重く球威のあるストレートを投げ込む。馬力があり、大きなエンジンは回を重ねるごとに稼働するようなタイプであるが、この試合は「前に出た2人の投手に乗せられた」(花田監督)。クローザーとしての役割を果たした。
打線は1番・衛藤晃太、2番・新名の1、2年生コンビが足を絡めた機動力のある攻撃で揺さぶった。最後の大会となる3年生は緊張、重圧で思うように力を出せなかったが、「この勝利で次戦以降は力を発揮してくれるはず」と花田監督。投手は3人とも完投できる力がある。打線に比べて計算ができる3本の矢は大分舞鶴の武器だ。2回戦は第3シードの三重総合。5月の県選手権で惜敗している。打線が奮起すれば今大会のダークホースとなるだろう。花田監督が最初にどの矢を抜くのかにも注目したい。
4番・安部亮佑主将(3年)が打のキーマンとなる
(柚野真也)