OITA SPORTS

7/1 TUE 2025

supported by

三協通産

野球 野球

夏の甲子園予選特集② 翁長、東門を投打の軸に文理大付が頂点目指す

夏の甲子園予選特集② 翁長、東門を投打の軸に文理大付が頂点目指す

 7月7日に開幕する「第101回全国高校野球選手権大分大会」の大会直前特集。第2回は春の県選手権で優勝した日本文理大学付属。

 

戦力分析 総合 38

 

攻撃力 7

1番・東門寿哉(3年)が核の攻撃型のチームではあるが波がある

守備力 8 

エラーは1試合1つあるかないか。しっかり鍛えている

機動力 7

全員が長打を打て、走ることもできる。あとは判断

投手力 9

今大会No.1投手と評判の高い翁長佳辰(3年)が全試合投げ抜く

選手層 7

内野は充実しているが外野の控えに不安あり

(1〜10の段階評価)

 

 第1シードではあるが初戦となる2回戦から気の抜けない組み合わせとなった。最速147㌔のストレートを持つエース翁長の「5連投で甲子園行きを決める」と伊志嶺吉盛監督は豪語する。もちろん綿密な調整をしているからこそ言える。「冬場にしっかり走り込み、投げ込んだ。体幹も鍛え、5月の連休で実際に試している」。10連休に練習試合を組み7連投、60イニング以上を投げ抜いた。さらに疲労の残った中、春の県選手権では準決勝、決勝で完投し、チームを優勝に導いたことが大きな自信となっている。

 

戦力が整い、優勝を狙えるチームとなった

 

 打線は1番の東門がキープレーヤーとなる。走攻守の三拍子そろった実力派。「パンチ力があり、スイングの軌道にブレがない」と伊志嶺監督が最も信頼する打者だ。1番から9番まで長打力はあるが、これまでの公式戦では残塁が多く、効率的に得点を積み重ねたいところ。課題は監督も十分承知だ。「夏の大会を制するためには打線の勢いが必要。どんなに状態が良くても波は出る。賞味期限は10日。どの試合にピークを持っていくかがポイントとなる」と独自の見解を示し、調整している。

 

 八重山商工(沖縄県)を率いて春夏連続で甲子園に導いた名将は、2016年12月に日本文理大学付属の監督に就任し「3年で甲子園で戦えるチームをつくる」と宣言した。当時から翁長、東門を投打の軸にチームづくりを進め、今大会を集大成の場と位置付けている。選手の多くは伊志嶺監督を慕い、沖縄から越境入学した。「親元を離れ、ここに来た子たち。背負うものも覚悟も違う。野球を通じて人間力も高まり、いいチームになった」と伊志嶺監督。

 戦力を足し算から掛け算にし、最高の結果を導く術を知る指揮官のもと、先行逃げ切りの必勝パターンで頂点を目指す。

 

【過去1年間の県内主要大会の実績】

第100回全国選手権大分大会 2回戦敗退

第134回県選手権 準優勝

第143回九州予選 ベスト4

第144回九州予選 ベスト8

第135回県選手権 優勝

 

(柚野真也)