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南九州四県対抗バスケ選手権大会県予選 女子は中津北が追随許さず優勝

南九州四県対抗バスケ選手権大会県予選 女子は中津北が追随許さず優勝

 県高校総体の前哨戦となる「南九州四県対抗バスケットボール選手権大会県予選」最終日が14日、大分舞鶴高校体育館で行われた。女子決勝では中津北が、初優勝を目指した大分に95—86で勝利した。3位決定戦は大分商業が情報科学を91—52で下し、3位までが本戦に出場する。

 

 「点差以上の実力差があった。相手は試合終了までスピードが落ちず、シュートの正確性もあった」。敗れた大分の楠本哲二監督は完敗を認めた。

 前半を7点リードで折り返した大分だったが、中津北のオールコートゾーンプレスの網に引っ掛かった。第4クオーター(Q)が始まる時には同点に追い付かれ、体力も明らかに落ちていた。中津北が次々とシュートを決める中、約5分間、無得点が続き点差を広げられ、そのまま逃げ切られた。

 

 中津北はプラン通りの展開だった。「走れば勝機が見えてくると選手に伝えた」と大津留礎監督。堅守と速さ。これまで受け継がれた伝統のスタイルを体現した。ベンチから「やり切れ」、「休むな」のげきを飛ばし、選手の気持ちを奮い立たせる。成長著しい木下菜月(2年)は、「最後まで走り切り、ディフェンスの集中力が切れなかった」と勝因を口にした。第4Qに入っても運動量が落ちず、「あの時間帯で試合開始と同じようなプレーをして、シュートも決めた」と敵将も舌を巻いた。

 

試合終了までパフォーマンスが落ちなかった木下菜月

 

 木下に限らず、コートに立った選手誰もがボールを持てばゴールを目指し、果敢に1対1を仕掛ける。タイトなディフェンスに手を抜く者などおらず、相手にひと息もつかせない。これでもかというほど走る。さらに驚くのは、現状が未完成であること。パスのつながりや連係面は準備不足で改善の余地が大幅にあり、潤滑油となるエースでキャプテンの工藤佑美(3年)をけがで欠いていた。歯車がかみ合えば、威力は倍増するのだから他校にとっては手がつけられない。

 

 「自分たちのバスケができていない。特に前半はディフェンスがうまくいっていない。私たちは身長が低いので、勝てる要素を磨かないと全国では勝てない」と工藤。見据える先が高いからこそ、求めるものも必然と高くなる。寄せの速い守備でボールを奪い、そこから速攻が始まる。今大会はもう一つの武器である外から射抜くシュートが少なかった。木下は「優勝したのは素直にうれしいけど、満足はない。昨年はインターハイ(全国高校総体)に出場できず悔しい思いをした。県総体に向けてやれることはまだまだある」と一層の情熱を燃やす。県内で敵なし、と印象付けた優勝だった。

 

ベンチも一体となって戦うのが中津北スタイル

 

(柚野真也)

 

大会結果

2023年度