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センバツ高校野球 目標は明豊史上最高のベスト4以上

センバツ高校野球 目標は明豊史上最高のベスト4以上

 「初戦は横浜高校という強豪校だが自分たちの力を100パーセント発揮して絶対に勝つ。明豊史上最高のベスト4以上を目指したい」

 

 10年ぶり3回目の選抜高校野球大会(23日~4月3日、甲子園)に出場する明豊のキャプテン表悠斗(2年)が決意を語った。昨年の秋の九州大会で準優勝したチームは、4試合で32得点と打線が爆発。強力打線を武器に高校球児憧れの舞台・甲子園に乗り込む。

 

 その強力打線の中軸を担うのが野辺優汰(2年)と藪田源(2年)。得点機に強い野辺は「自分の役割を果たすだけ」とチーム打撃に徹す。「どんな変化球にも対応できるように」と冬場に下半身を強化し、力強さと粘りのバッティングを磨いた。実戦感覚を取り戻すまでには至っていないが、今月8日の公式戦解禁日から対外試合を重ね、「初戦までに調整できる」と不安はない。一方の藪田は、重い木製バットを素手で振り続けたことで握力が増し、バットコントロールがスムーズになった。「インコースを逆方向に逆らわずに打てるようになった。飛距離が伸び、打球も速くなった」と手応えを感じている。甲子園での本塁打に期待が集まる187㌢の大型打者は「頭を使ったチームバッティングができればいい。それがホームランになればいい」と話す。

 

チームを引っ張るキャプテンの表悠斗

 打線に注目が集まる中、投手陣も着実に力をつけた。秋の九州大会でエースナンバーを背負い3試合で先発した左腕の若杉晟汰(1年)は、ひと冬を越して安定感が増した。対外試合でも9回を一人で投げており、「自分のピッチングができている。甲子園は楽しみしかない」と物おじしない性格は大舞台でも頼もしい。体幹を鍛え、崩れない投球フォームから繰り出す低めのストレート、打者の手元で鋭く曲がるスライダーもキレが増し、仕上がりは上々。「もう一人のエース」と川崎絢平監督が期待する大畑蓮(2年)も184㌢の長身から投げ下ろす角度のあるストレートは140㌔を超える。寺迫涼生(2年)もけがから復帰し、間に合った。寺迫は「九州大会はスタンドから応援することしかできなかった。チームのために、そして自分自身のリベンジの場としてマウンドに立ちたい」と静かに闘志を燃やす。

 

 全国で勝つために「チーム内での競争を意識させた」と川崎監督。秋の九州大会を終えてから一度リセットし、フラットな状態から選手選考をした。背番号をもらった選手は責任と期待を背負って甲子園で躍動するはず。川崎監督は「勝つ準備はできた。失点を3点以内に抑えればチャンスはある」と言い切った。

 

復活を目指す寺迫涼生

 

(柚野真也)