
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
昨年の県高校総体決勝リーグでは王者・東九州龍谷高校(東龍)を翻弄し、強豪・大分商業高校と接戦を繰り広げた国東。新チームには突出した力を持つ選手はいないが全体的なレベルは高く、1年生が加わったことで各ポジションの選手層も厚くなった。今年は総合力で一波乱起こしそうな雰囲気があったが、全九州バレーボール総合選手権大会県予選会では準決勝で苦しい試合を強いられ敗退。多くの課題に直面することとなった。
対戦相手は、けがで主力を欠く臼杵高校。勝算は十分にあり、1セット目は難なく奪取した。2セット目も国東ペースで試合は進んだが、終盤に流れが変わる。調子を上げた臼杵のスパイクが決まりはじめると、ブロックが対応できずに中央からのスパイクがノータッチでコートに刺さった。試合後、佐藤優介監督は「レシーブをほとんど上げられなかった。ブロックの指示も付け焼き刃に終わった」と肩を落とした。
気持ちの弱さも今大会で見えた課題の一つ。準決勝2セット目、23-19の場面から逆転を許すとチームには暗い雰囲気が立ち込め、「選手たちはすでに負けたかのような表情を見せた」と佐藤監督。動揺を引きずり、3セット目では本来の力を出すことができなかった。
今後は見えてきた課題を改善しつつ、ブロックを含めたディフェンスの固いチームづくりに取り組む。県高校総体ではもちろん優勝を目指すが、佐藤監督は「勝つためには大きな改革が必要になる。これからじっくり問題点に向き合っていきたい」と厳しい口調で語った。
突出した選手はいないが全体的なレベルは高い
守備の要
川崎優(3年) リベロ 161cm 長洲中学校出身
頼れるキャプテン。試合ではディフェンスの要、精神的支柱として大きな存在感を放つ。佐藤監督はその力を評価しつつ、「チームの要として皆を引っ張る力をもっと磨いてほしい」と、今後のさらなる成長に期待をかける。大会後はレシーブやブロックなど見えてきた課題を冷静に分析しつつ、「県高校総体では臼杵、商業にストレートで勝ち、東龍と互角の戦いをしたい」とキャプテンとしての決意を力強く語った。
攻撃の核
河上真季(3年) レフト 167cm 判田中学校出身
レシーブのうまさに定評があり、守備から攻撃につなぐキープレイヤー。攻撃の要としても佐藤監督の信頼も厚い。「前衛ではみんなが苦しくなったときに決め、後衛ではセッターに負担をかけないようレシーブを上げるのが私の仕事」とチームにおける自分の役割をしっかりと理解している。「練習の1本を試合の1本だと思って練習に励みたい」と、県高校総体での勝利に向けたゆまぬ努力を誓う。
(甲斐理恵)
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