国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
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大分東明高校アーチェリー部 日本一の座へ返り咲くため心鍛える
昨年9月の県高校新人大会で団体優勝した大分東明アーチェリー部。個人70mの部で1位の後藤宏和(2年)、2位宇佐友希(2年)、3位平塚大賀(2年)となり、30mの部では1位河野零央(1年)、2位工藤幸紀(1年)と表彰台をほぼ独占した。女子も山本菜月七(2年)が個人70mの部で優勝を手にした。
グラウンドの片隅で行われるアーチェリー部の練習は過酷だ。冬はとにかく寒い。静のスポーツであるため体は温まらず、選手たちは凍える手で重い弓を引き、矢を放つ。夏はうだるような暑さと戦う。井本眞澄監督は「チームの一番の武器は真面目さと素直さ。過酷な練習に耐え、陰日向なく頑張る姿勢が成果につながった」と選手たちを評価する。
アーチェリーには、プレッシャーに負けない強い“心”、的を正確に狙う“技”、筋力や体幹を鍛えぶれることのない“体”、全てが必要とされるが、井本監督が特に重視しているのが“心”である。昨年10月の九州大会を振り返り「上位に行ける可能性は十分にあったが心が乱れ、“練習通り”にできなかった。勝つためにはどんな状況下でも平常心でいられる強い心を育てなければならない」と課題を口にする。心の鍛錬は、チームにとって常に向き合わなければならない問題といえる。
全国高校総体で2度の優勝を誇る名門
男子が目標に掲げるのは九州大会、全国大会での上位入賞。主将の後藤は「この冬で筋力と体力をつけ、チームみんなでインターハイ優勝を目指したい」と意欲を見せる。現在、全国予選を突破できるスコアを持った選手が4人いる。まずは団体戦に出場する3人を決めるためにチーム内で熾烈な戦いがある。一方女子は2人しか部員がいないため、新1年生の入部を待って団体戦に臨む。男女ともに個人のポテンシャルは高いため、県高校総体での団体優勝、個人優勝が目標だ。
全国高校総体では、男女各2回の全国制覇を経験している大分東明。もう一度全国トップの座へ返り咲くために、ひたむきな努力を重ね続ける。
「プレッシャーに負けない強い心が必要」と井本眞澄監督
(甲斐理恵)