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由布高校射撃部 成功体験を積み重ね化ける!

由布高校射撃部 成功体験を積み重ね化ける!

 昨年12月の県高校新人大会で男女共に7年連続7回目の優勝を果たした由布高校射撃部。その後の九州高校ライフル射撃新人大会でも男子は総合2連覇を達成した。個人では男女合わせて金メダル2個、銀メダル1個を手に入れ、男子3人、女子2人が全国選抜大会へ駒を進めた。

 

 年齢、男女差がない射撃は誰もが楽しめる生涯スポーツだが、非常に繊細な競技でもある。例えば、試合では鼓動の高鳴りさえ銃口に伝わり、手元を大きく狂わせる。野畑卓宏監督の言葉を借りれば、“メンタルが90%のスポーツ”。精神的プレッシャーを跳ね除けた者だけが勝利を掴むことができる。

 そのために重要なのは場数を踏むこと。「練習を重ね、何度も大会に出場するようになると選手たちは目に見えて成長する」と野畑監督。今回全国への切符を手にした西山彩佳(2年)のように、成功体験を積み重ね“化ける”選手も多い。

 

 現在部員は男子24人、女子8人。練習は学校の近くにある県立庄内屋内競技場で行われる。設備が限られているため、実際に銃を持てるのは平日であれば一人1時間から1時間半、休日は2時間ほど。短時間でより高い練習効果を得るために、選手たちは精神を研ぎ澄まして的に向かう。休日は練習が終わった後、自主練に励む姿も見られる。

 

射撃はメンタルが90%のスポーツ

 

 メンタルに左右されるスポーツではあるが、フィジカルが不要なわけではない。重い銃をバランスよく扱うために体幹を鍛える訓練なども積極的に取り入れている。部員全員が未経験者からスタートし、内向的な選手も多かったという由布高校射撃部。輝かしい実績は、たゆまぬ努力の結晶に他ならない。

 

 日本一へ向け男女共に課題とするのは個々のレベルアップによるチーム力の強化。1年生にして全国選抜大会の切符を手に入れた佐藤高史郎のように、日本一、さらにその先を狙えるポテンシャルを秘めた選手も在籍しており、今後のさらなる躍進が期待される。

 由布高校射撃部にとって県大会、九州大会は通過点。見据えるのは全国の舞台のみ。日本一という大きな目標にチーム一丸となって立ち向かう。

 

部員は男子24人、女子8人と大所帯

 

(甲斐理恵)