大分上野丘高校ラグビー部 佐藤武信(3年) file.827
ラグビー
県高校新人大会 ラグビー(15人制) 大分舞鶴高校が新体制で好スタート
第40回を迎えたラグビーの県高校新人大会。1月28日に決勝戦が行われ、大分舞鶴高校が55-0で大分東明高校を破り、27年連続39回目の優勝を果たした。大分舞鶴は昨秋の全国高校ラグビー大会県予選以来、県内公式戦で無失点勝利を続けている。
開始早々3分で大分舞鶴が正確なパスをつなぎ先制点を奪った。そのまま勢いに乗りたい大分舞鶴だったが、大分東明のディフェンスが固く、強いタックルに何度も阻まれて試合はこう着状態となる。一方、反撃したい大分東明は、緊張からミスが目立ち、ターンオーバーに成功してもなかなか攻撃に結び付けられなかった。
組織力で上回る大分舞鶴が前半22点、後半33得点を挙げた。スコアだけ見れば圧勝だが、フィールドで楽しそうに暴れまわっていた大分東明フィフティーンも、今後の活躍を十分に期待させる試合だった。
組織力で上回った大分舞鶴が圧倒
新体制の大分舞鶴の主軸は、キャプテンでナンバーエイトの佐々木康成(2年)と、フルバックからスタンドオフにポジションチェンジした副キャプテンの松島聡(2年)だ。松島は、堀尾大輔監督から“(ボールを)料理したがりでクレバー”という適性を買われてチームの司令塔に。二人とも昨年末の全国高校ラグビー大会でスタメンを経験し、さらなる飛躍を誓う。
さらに、県高校新人大会決勝でシンデレラボーイが現れた。ウイングの徳丸泰雅(2年)だ。前半で先制点を奪った彼は、後半7分と10分、立て続けにハーフウェイライン付近から単独突破してトライ。164cmと小柄な体から繰り出す巧みなステップは、この日最も観衆を沸かせた。徳丸はこれまでケガに泣かされ、スタメンから遠ざかっていた。長く試合に出場できなかった悔しさが、爆発した。
堀尾監督が示した設計図を、新メンバーたちは「まだ組み立てている状況」だという大分舞鶴。設計図の中にはもちろん、全国高校ラグビー大会ベスト8以上という目標が明確に掲げられている。
巧みなステップからトライを決めた徳丸
(冨松智陽)