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全国高校サッカー選手権県予選前企画(7) 大分 技術に力強さが加わり上昇気流 【大分県】

全国高校サッカー選手権県予選前企画(7) 大分 技術に力強さが加わり上昇気流 【大分県】

 高校サッカーの集大成となる全国高校選手権県予選の季節がやってきた。今年は36校が出場し、10月19日から1回戦が行われる。今大会も群雄割拠の様相を呈している。果たして、出場権を勝ち取るのはどこか。ここではシード4校を中心に有力校を網羅。最終回はプリンスリーグ九州2部で着実に力を付けている大分を紹介する。

 

 

 プリンスリーグ九州2部に参戦して2年目の大分はたくましくなった。「どのチームもハードワークができ、球際に強い。毎試合けが人が出るほど激しいリーグ」と語るのは、今年7月に就任した岡松克治監督。県内のリーグ戦、大会で戦っていたときは技術の高さで他チームを圧倒することが多かったが、九州に出れば「走らなければ勝てない」(岡松監督)と痛感した。

 

 監督が代わったことを機に、練習メニューも雰囲気もガラリと変わった。狭いスペースで強度の高さと攻守の切り替えに特化した練習が増えた。岡松監督は全てのメニューで100%の力を出し切ることを求めるため、自ずと選手たちのコンタクトプレーも激しくなる。そして、それを交わそうと判断スピードが上がり、技術も磨かれる。集中力を切らさぬよう声も出るようになり、チームの雰囲気はすこぶる良い。

 

 チームの軸はMF清水和、FW川野迅翔、DF佐藤羚矢の3年生だが、国スポの県代表として出場した1年生3人には勢いがある。物おじしない性格もあり、プレーだけでなく、チームの起爆剤だ。ポジション争いも激化している。キャプテンの清水は「高いレベルを求め、競い合うことでチーム全体のレベルが上がっている」と充実感を口にする。

 

 プリンスリーグと県内での戦い方は異なるため調整は必要だが、岡松監督は「秘策がある」と不敵な笑みを浮かべる。2年前の全国高校選手権の県予選優勝以降、県内のタイトルを逃している。「僕たちは挑戦者だが、九州の強豪と毎週のように試合をして力を付けた。その成果を見せつけたい」と清水。巧さに力強さが加わった大分が2年ぶりの栄冠を目指す。

 

新体制となり、練習から緊張感を持って取り組むようになった

 

 

(柚野真也)