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バサジィ大分 アスリート力を高め、チーム力に還元する中断期間 【大分県】

バサジィ大分 アスリート力を高め、チーム力に還元する中断期間 【大分県】

 開幕から3連敗、その後は持ち直したが思うような結果を残せずに2カ月半の中断期間に入ったバサジィ大分。7月末に行われた9節・湘南戦に敗れ、1週間のオフを挟み、心身ともにリフレッシュした状態でリーグ再開に向けて動き出した。

 

 長い中断期間は個人にフォーカスし、「アスリート力」の向上を目指している。特に前半の1カ月はフィジカルトレーニングに主眼を置き、筋力、持久力、瞬発力、敏しょう性、平衡性、柔軟性といった運動能力を高めた。狩野新監督は「まずはアスリートとしての能力を総合的に高めることを選手に求めた。もう一度、基礎の部分を見直したかった」と語る。

 

 一方で、組織として戦う細かな部分を確認しながら実戦形式の練習を繰り返した。狩野監督がテーマに掲げる、個人能力を基に成り立つ「対人プレー」だ。1対1、2対2、3対2など、実戦で起こり得るシチュエーションを想定し、攻撃側は相手のマークを外す、守備側はスペースを埋めながらボールを奪うといったトレーニングが重点的に行われた。

 

組織として戦う細かな戦術を確認

 

 守護神の上原拓也は「自分たちのスタイル、選手の距離感や関係性が確立されてきた」と、攻守の歯車がかみ合いはじめたことを実感する。6人の新戦力が加入した今季は、既存選手と互いのプレーの特徴を尊重し過ぎる余り「消極的なプレーとなり、躍動感に欠けた」(上原)。ただ、この中断期間は積極的にコミュニケーションを図り、一つ一つのプレーの質を向上させながら、チームの方向性を再確認できている。

 

 個性が際立つ最前線の選手を軸に、連動したパスワークで攻撃が徐々に機能し、ドリブルやスピードのあるサイドの選手の持ち味が出るようなった。上原は「確実に走れるようになってきているし、個人的にも、チーム的にもうまくいっていると思う」と手応えを感じている。9月に入ってからは練習試合が増え、仕上げの段階に入った。

 リーグ再開後は町田、浦安の上位チームと続けて対戦する。3勝1分5敗、現在9位のバサジィが、ここをどう乗り切るかが今季の分岐点となりそうだ。

 

「個人的にもチーム的にもうまくいっている」と語った上原拓也

 

 

(柚野真也)