OITA SPORTS

7/1 TUE 2025

supported by

シーアール

サッカー サッカー

全国高校サッカー選手権県予選前企画(1) 鶴崎工業 堅守に決定力を加え頂点目指す 【大分県】

全国高校サッカー選手権県予選前企画(1) 鶴崎工業 堅守に決定力を加え頂点目指す 【大分県】

 高校サッカーの集大成となる全国高校選手権県予選の季節がやってきた。今年は36校が出場し、10月19日から1回戦が行われる。今大会も群雄割拠の様相を呈している。果たして、出場権を勝ち取るのはどこか。ここではシード4校を中心に有力校を網羅。第1回は県高校新人大会、県高校総体でベスト4に進出した第4シードの鶴崎工業を紹介する。

 


 

 

 今年も鶴崎工業の安定感は揺るぎない。伝統の堅守がベースにあり、新チームになってからの公式大会でもベスト4入りすること2度。着実に結果を残している。ただ、「そこから上に上がるには必要なことがある」とキャプテンのGK山田蒼太(3年)。山田の言う「必要なこと」とは攻撃力であり、決定力を指す。

 

 この夏は球際で負けないことに注力し、守備力を高めるとともに、攻撃に転じた際にはFW今井優人(同)にボールを集めることを徹底した。今井への負担は大きいが、たとえ競り負けても、今井の周囲に位置する選手がセカンドボールを拾い、スピードのある選手が配置されたサイドに展開する攻撃の形は構築されている。

 

 守備も攻撃も球際で負けない。中津留正三監督が「球際で戦えない選手は試合で使えない」と起用方針を示したことで、プレーの優先度が明確になった。シンプルだからこそ選手に迷いはない。「競り勝てばチャンスは広がる。自分が1試合1点取れば、守備は堅いので逃げ切れる」と今井。最前線で体を張ることをいとわず、泥くさくてもゴールを狙う必死さはチームの狙いを体現している。

 

 最後尾から明確な指示を飛ばす山田も攻撃を形成する一人。キャッチすると得意のパントキックで一気に今井にボールを送る。「常に狙っている」という山田と今井の「ホットライン」からチャンスをつくることがあり、そのまま得点につながるケースもある。安定感に決定力を加えた「堅守速攻」に磨きをかけ、頂点を狙う。

 

球際で負けないことを徹底する

 

 

(柚野真也)

大会結果