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東九州龍谷高校 勝利への執念で目指せ日本一!

東九州龍谷高校 勝利への執念で目指せ日本一!

 今夏のインターハイ優勝に続き、全日本バレーボール高校選手権大会(春高バレー、1月4日開幕)での日本一を目指す東九州龍谷。大舞台を前に実業団チームと練習試合をし、スピードとパワーに慣れるだけでなく、大勝したことで自信を深めた。相原昇監督は「春高バレーといえば東龍。東龍といえば春高バレー。やれることはやった。あとは皆さんの期待に応えられる結果を残したい」と充実感を口にした。

 

 日本一を義務付けられているチームのプレッシャーは計り知れないが、インターハイで日本一になり少しは肩の荷が降りたようだ。「3年生は最後の大会なので受け身にならず、思いっきり自分のプレーをしてほしい」と相原監督。これまで幾度も優勝を見届けてきた指揮官は「今回のチームは役者が揃っている」と太鼓判を押す。エースの中川美柚(3年)を筆頭に、平山詩嫣(2年)、荒木彩花(1年)と各学年に180cmを越える長身スパイカーが揃い、正セッターの比金有紀(3年)も174cmという大型チーム。だが、高さはあくまでもアドバンテージに過ぎない。キレとスピードを重視した東龍の代名詞となる“超高速バレー”で頂点を目指す。

 

「今回のチームは役者が揃っている」と語る相原監督

 

 練習でも日本一に向けて余念はない。平日の練習時間は2時間余りと短いが、集中力が凄まじい。アップの対面パスから程よい緊張感に包まれ、「一瞬で勝負が決まるんだ」と相原監督の檄(げき)が飛ぶ。スパイク練習でも「手のひらに気を入れろ」、「3年生と一緒にプレーできるのは今週しかないぞ」と相原語録が次々と飛び出し、選手のモチベーションを高める。極め付きは紅白戦。選手選考の意味合いが強く、毎日が先発オーディションの模様を呈す。常に公式戦のような試合が続き、選手は最大値を出さなければメンバー落ちする危機感を持っている。

 

 相原監督は紅白戦であろうと練習試合であろうと、勝つためのプレーを求める。勝利へのこだわりが、これまで数々のタイトルをチームにもたらした。「育成年代は勝利を最優先しなくていいというけれど、試合は勝たなければならない。優勝したときに見える景色を知っているかどうかが、後にものをいう。優勝経験のある選手にはそれだけの価値が生まれる」と相原監督は話す。それは選手もよく口にする言葉でもある。

 

 監督と選手が信頼関係で結ばれた上で行われる、日本一に向けて歩むための妥協なき練習。東龍の強さはその“汗の結晶”だ。

 

インターハイに続き、春高バレーでも日本一を目指す

 

(柚野真也)