
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
最終節を残して優勝を決めたヴェルスパ大分レディース。今季の県女子サッカーリーグで3度目の制覇を成し遂げた。来年1月に開催される九州女子サッカーリーグ・チャレンジカップの出場権を獲得し、Qリーグ(九州リーグ)昇格に向けてチームの士気は高い。
クラブ設立4年目となるチームは、中学1年生から社会人までと選手の年齢層は幅広い。荒川幸大監督は「突出した選手はいないが、技術が高く、全員の意識は高い」と話し、今季はパスの精度を高め、個の力に依存しない連動性の高いサッカーを目指した。
リーグ戦を通して戦術は浸透し、組織力は高まった。チームを引っ張る最年長の姫野加奈子が「ゴール前でワンツーが決まり、そこから得点できるようになった」と言えば、今季から新加入の森山久美は「速攻と遅攻を使い分けることができるようになった」と手応えを口にした。
チーム得点源、精神的支柱となる姫野
攻守のバランスが良く、攻撃は姫野が豊富な運動量で前線を駆け回る。嗅覚に優れ、セットプレーから得点を量産し、チームの得点源となった。最終ラインを統率する森山は、カバーリングに優れ、安定感があり、得意のフィードで攻撃の起点にもなる。そして、キャプテンの松本芽依が中盤に入り、センターラインを強固なものとした。
リーグ戦ではボールを支配し、相手を圧倒する試合もあったが、状況に応じてカウンタースタイルも併用。どんなタイプの相手にも臨機応変に対応する力が備わった。こうした戦い方を実現するうえで前述の3人が鍵を握っていたが、チームとして試合をコントロールし、流れを呼び込むことができたのは、チームの一体感があってこそ。
3度目の挑戦となるチャレンジカップでは、過去2回とも敗れ、九州リーグ昇格を逃している。「今季こそは」と強い気持ちで挑む。大会まで残り1カ月余り。姫野は「技術は1カ月で上がらないがモチベーションを高め、一つひとつのプレーに思いを込めることはできる。今回は内容より結果。きれいなプレー、面白い試合をしようなんて思っていない。とにかく勝ちたい」と勝負に徹する覚悟だ。
3度目の正直となるか。チームの本気度が問われる。
九州リーグ昇格を目指す
(柚野真也)
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