
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
第96回全国高等学校サッカー選手権大会大分県大会(選手権県予選)が始まった。きょうから2回戦が行われ、シード4校が登場する。6月の県高校総体で惜しくも優勝を逃した大分工業は万全の状態で初戦を迎える。
県高校総体で26年ぶりに決勝戦進出。頂上(てっぺん)まで、あと一歩だった。試合を振り返り、「(タイトルが)欲しかったと思う」と友成義朗監督は選手の気持ちを推し量る。毎日、選手の誰よりも早くグラウンドに姿を見せるのはこの人だ。
「当然、今度の選手権ではあの時取れなかったものが取りたいという思いは強い。練習を見ていても、パススピードが上がったし、声もよく出す。質が違う」。常々、試合を読み判断する力を求めてきた友成監督。特にこの夏は、普段の練習に加え、県内外の高校が集い試合をするフェスティバルやOFAリーグ戦の試合を通じて、課題だったディフェンスの動きを特訓した。ある雨の日に訪れると、選手たちは屋根のある渡り廊下を延々と素走りしていた。スタミナも強化中だという。こうして、来るべき日に備えてきた。
選手権を目前に、けが人もなく、チームのコンディションは最高潮に達しつつある。友成監督は「今年はどこにもチャンスがあると思う。うちもてっぺんを狙えるということは、他校も狙えるということ。油断はできない」と表情を引き締める。
涙をのんだあの決勝戦では、相手に先制点を取られ、焦りから本来の動きができなかった。先制された後のメンタルが数少ない弱点かもしれない。だが、学業成績も優秀だという文武両道のキャプテン安部泰平(3年)は負けん気が強く、2年生ながら中心選手の矢野達也が「声」で士気をあげる。全員守備・全員攻撃を合言葉に、雪辱を晴らすと意気込んでいる。
雨の日も屋根のある渡り廊下を走りスタミナ強化
FW:A
独特なドリブルで相手を翻弄(ほんろう)する松浦統弥(3年)と、中盤の経験もあり攻撃の起点になれる矢野達也の二枚看板が果敢にゴールを狙う。決定力をどこまで発揮できるかが勝負のカギを握る。
MF:B
中盤の両サイドにスピードが武器の選手、ボランチには運動量がありパスを的確にさばける選手を配置。全員守備・全員攻撃をモットーに、ボールを早く引き寄せFWの2人につなげたい。中盤から駆け上がってのゴールにも期待がかかる。
DF&GK:B
高さのあるセンターバックはヘディングを得意とする。1対1に競り負けない強さもある。GKの小野晃輔(2年)は1年生の時から起用され、本来のスキルに加え経験値も高まっている。
全員守備・全員攻撃を合言葉に県高校総体の雪辱を晴らす
(冨松智陽)
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