
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
県高校総体
バスケットボール女子
決勝リーグ 6月6日 佐伯中央病院アリーナ
大分81-46中津北
(25-11、16-17、19-12、21-6)
「練習が思うようにできず苦しい日々が続いた。大会初日は、本当にここまで来られたんだなと実感した」。念願の全国高校総体初出場を決め、ほっとした表情を見せた楠本哲二監督。県高校総体では2年前に初優勝したが、上位大会が開催されなかったため、全国高校総体出場はこれが初めてとなる。
決勝リーグ初戦の大分商業戦では、相手のゾーンディフェンスに苦しめられるなど、決して優勝への道のりは楽ではなかった。2勝同士の対戦となった最終戦の中津北との一戦でも堅いディフェンスに苦しめられたが、冷静さを欠くことはなかった。ゲームキャプテンの梶西未知(3年)の広い視野から展開される鋭いパスに緒方梨乃(2年)が合わせるセットプレーをはじめ、コート内の誰もが得点源となる活躍を見せた。しかし楠本監督は、「今大会は個人技に助けられた部分が大きい」と冷静に振り返る。
最終目標となるウインターカップまでの強化プランはコロナ禍で崩れ、「県総体で確立しているはずだった課題が、とりあえず試してみようという段階だった」と楠本監督。計画の遅れが懸念材料ではあるが、「全国のレベルを体感できるのは大きい。良い経験をたくさん積ませてあげたい」と話し、全国高校総体で経験値を上げて、さらに強いチームづくりをする構えだ。「全国大会出場」が目標だったチームの次なる目標は、「全国で結果を残すこと」。課題はまだ多いが、持ち前の堅守速攻スタイルを確立し、レベルアップを目指す。
アシストでリズムをつくった梶西未知
シューティングガード 岐津桜華(3年)
ディフェンス練習の成果は出せたし、キャプテンとして、ピンチの時にも声を出すことを意識して戦えた。昨年のウインターカップでは悔しい思いをしたので、全国大会に向けて個人的には3ポイントの練習を強化して、得点でチームに貢献できるように努力したい。
ポイントガード 梶西未知(3年)
決勝リーグは相手のゾーンプレスにはまってしまい、流れが悪くなる場面もあったが、緒方を中心に中から攻めて崩せた。全国では高さで勝てないので、持ち味のディフェンスからの速攻やシュート力で、高さに対抗しながら良い結果を残したい。
パワーフォワード 緒方梨乃(2年)
個人的にはプレー内容が良くなくて、課題がたくさん見つかった。相手に隙を与えないディフェンスを強化して、もっと得点を抑えられるようにしたい。オフェンスではセットプレーや速攻など、私たちの持ち味をさらに強化して、展開の速いバスケをしたい。
初めて全国高校総体に出場する
(黒木ゆか)
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