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大分三好ヴァイセアドラー リーグ終盤戦を迎え、走るサーブで下位脱出を目指す

大分三好ヴァイセアドラー リーグ終盤戦を迎え、走るサーブで下位脱出を目指す

 バレーボールのトップリーグV1が終盤戦を迎えている。大分三好ヴァイセアドラーは現在5勝19敗で9位。残り12試合でV2チームとの入れ替え戦を回避できる8位以内を目指す。

 今季は、7シーズンにわたりチームを率いた小川貴史前監督に代わり、ムレイ・ポール監督がコーチから昇格した。ポール監督は「あなたたちのポテンシャルは素晴らしいものがある。練習から100%出してほしい。それが必ず勝利につながる」と選手にポジティブな言葉を投げかけ、「全員が大事な選手だ。平等にチャンスがある。いつも私は見ている」とメッセージを送った。

 

 指揮官の言葉に奮起した選手たちは競争意識が芽生え、細部にこだわって、試合を想定した練習をするようになった。紅白戦でも勝負にこだわることで、「選手は勝つために何ができるかを考えるようになった」(ポール監督)という。

 効果が顕著に現れたのがサーブ。力強さが増し、相手の弱点を突くコントロールの精度も高くなった。何よりも失敗を恐れずにチャレンジする姿勢が「サーブ効果率」を上げた。キャプテンの久保田雅人は「チーム全体でサーブが『走っている』ときは勢いがあり、勝率が高い」と話す。

 

練習からチームの雰囲気がいいヴァイセアドラー

 

 サーブが武器となれば、練習からそのサーブを受けるサーブレシーブの質も上がる。相乗効果で「サーブレシーブ効果率」も高くなった。山田滉太は「サーブレシーブが安定することで攻撃の幅が広がった」という。サーブで揺さぶり、攻撃の第一歩となるサーブレシーブを確実にセッターに返す。バレーボールの基本となるプレーを徹底することで、上位チーム相手の勝利が増えた。

 

 昨年末から来季の内定4選手がチームに加わった。190cmの身長を生かしたトスが持ち味のセッター伊藤洸貴は、すでに出場機会を得て、勝利に貢献している。「監督はこれまでの実績など関係なく、調子のいい選手を使う。練習からアピールの場となっているので、いい意味で緊張感がある」と久保田。常に選手に刺激を与え、前向きな姿勢を示す指揮官の下で下位脱出を目指す。

 

今季からチームを指揮するムレイ・ポール監督

 

 

(柚野真也)