OITA SPORTS

7/1 TUE 2025

supported by

大分県畜産公社

バスケ バスケ

ウインターカップ県予選特集 バスケットボール(1)女子 明豊 全国を経験して一回り成長

ウインターカップ県予選特集 バスケットボール(1)女子 明豊 全国を経験して一回り成長

 全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)への出場権を懸けた戦いが大詰めを迎える。 30日から始まる県2次予選には、1次予選から勝ち上がった4校がシード4校に挑み、その勝者が準々決勝から出場するスーパーシード4校と激突するトーナメント戦。ここでは男女の優勝候補2校と今大会の注目選手を紹介する。第1回は女子の明豊は、今夏の全国高校総体(インターハイ)に12年ぶりに出場。2015年以来の、3度目のウインターカップ出場を目指す。

 

 6月の県高校総体で優勝し、とびきりの笑顔とうれし涙で喜びを爆発させた明豊。インターハイで1勝を挙げ、杉山真裕実監督は「全国を経験したことで(ベンチからの)指示の意図をつかみ、体現できるようになってきた」と、一回り成長した選手を見守る。次に目指すのはもちろん、今年2度目の全国大会出場だ。

 

 明豊の強みの一つがフィジカルの強さだ。専属トレーナーの指導で体づくりを徹底してきた。「選手が試合に集中できるよう、体力づくりやケアも練習のうち」(杉山監督)と8年前から取り入れている。監督、アシスタントコーチ、トレーナーの3人体制で心身ともにバランスのとれた選手育成に力を入れてきた成果は、全員で攻める明豊のプレースタイルにつながっている。

 

守備強化を図った明豊

 

 強力な攻撃力を持つ反面、守備力と修正力が課題だった。インターハイでは一時13点差をつけ優勢だったが、ひとつのミスから崩れた。結果的に2点の僅差でなんとか勝利したが、「全国を経験して、ディフェンスの重要性が身に染みたはず」と杉山監督。大舞台での成功と失敗が選手の意識を変えた。苦手だった守備の意識は高まり、「ディフェンスが楽しい」とこれまでになかった声が選手から上がっているという。苦手意識を克服したことで、ポジティブな空気がチームに広がり、ミスを引きずらず気持ちを切り替える修正力も身に付けた。

 

 ただ、杉山監督は釘を刺すことも忘れていない。「私たちがインターハイに行っている間、ライバルたちは一からチームをつくり直していた。全国への道は決して楽ではない」と、選手には日々言い聞かせ続けてきたこともあり、決しておごりはない。6月の県高校総体はライバルとして意識する大分が新型コロナウイルスの影響で出場を辞退したことから、「今大会に勝ってこそ真の優勝」という思いは選手も監督も強い。「全国に行きたい気持ちが一番強いチームが勝つ」と杉山監督の言葉通り、執念を持って優勝を狙う。「協力は強力」を合い言葉に、一人一人がチームのために何ができるのかを体現し、インターハイ出場を決めた瞬間の、あの感動を再び味わうために全力を出し切る。

 

インターハイに続き、ウインターカップ出場を目指す

 

 

(黒木ゆか)

大会結果

2023年度