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吹奏楽 最高の演奏を届けた大分鶴崎高校が九州で銀賞

吹奏楽 最高の演奏を届けた大分鶴崎高校が九州で銀賞

 九州吹奏楽コンクールの小編成部門で銀賞を受賞した大分鶴崎高校。成績より「会場で演奏させたかった」と話す顧問・岩野祐子先生の言葉が本音だろう。新型コロナウイルスの感染拡大で沖縄での九州大会の開催が中止となり、映像審査となることを聞かされたのが、県予選となる「第58回大分県吹奏楽コンクール」の3日前。「GO TO 沖縄」を合言葉にモチベーションを高く保ち、コンクールに備えていただけにショックは大きかった。

 

 集大成の場として沖縄で演奏する機会を失った3年生は泣き崩れた。沖縄で最高の演奏をして3年生を送り出したかった下級生たちも、やり場のない悔しさを消化できずにいたが、部長の久保田小春日(3年)が「これまでお世話になった方々に最高の演奏を届けよう」と声を掛け、全員が気持ちを切り替えた。

 

 

部員をまとめた久保田小春日

 

 県コンクールでは小編成部門のトップバッターとして登場。最初に出演した団体の演奏が、その後に出演する団体の審査基準になる。久保田は「緊張したし、やりにくかったけど自分たちの音色を追求すれば結果はついてくる」と舞台に立った。メロディーパートを支えるクラリネットを軸に構成された19人で奏でる音楽は、参加した11校の中で一番高く評価された。目標とした金賞と県代表の座を射止めた。

 

 久保田は「みんなで励まし合いながら個人の技術を高めようと練習してきた3年間だった。いろんな経験をした。最後は映像審査で終わったけど、吹奏楽部に入って良かった」と振り返り、岩野先生は「結果を出したのに沖縄で演奏できなかったのは残念だけど、これまでで一番素晴らしい演奏をしてくれた」とねぎらった。

 

九州吹奏楽コンクールでは銀賞となった

 

 

(柚野真也)