国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
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飛び込み 茶木琉聖(大分ダイビングクラブ)の“真夏の大冒険”
飛び込み一家の末っ子が日本一に輝いたー。とびうお杯第36回全国少年少女水泳大会の飛び込み男子の部で、茶木琉聖(大分ダイビングクラブ、小学5年)が初の頂点に立った。これまでの大会は比較的、入水が得点の大半を占めることが多かったが、茶木の得意とする空中での回転の項目や難易度が増したことで「本来の力を発揮することができた」と大分ダイビングクラブの茶木康寛監督。
大分ダイビングクラブは、国体選手として活躍した両親が指導し、今夏の全国中学体育大会に出場する兄・壱星(中学2年)も所属する。物心つく前からプールが遊び場だった琉聖が飛び込みをはじめるのは必然だった。飛び込みをはじめて最初に直面する高さの恐怖は、琉聖にはなかった。1㍍の飛び板も5㍍の飛び込み台も、ジャングルジムに登るような感覚だったという。
日本一となった茶木琉聖
「感覚がいい。空中動作の力の入れ加減だけでなく、地上でのリズム感もある」と茶木監督。指導したことをすぐに体現できる能力も高く、茶木監督の教え子として日本一に幾度と輝き、国際大会出場経験のある山本馨と似たような能力を持つという。性格は末っ子らしく、天真らんまん。プールサイドを走り回り、きつく怒られることもあるが、すぐに気持ちを切り替え練習に集中できる。とびうお杯では、参加者が次々と演技を失敗する連鎖が起きたなかでも、我関せず。自分の演技に集中して最高得点を記録した。「他人のことが全く気にならない」と茶木監督は苦笑い。
今後は休む間もなく全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季大会など全国規模の大会が続くが、琉聖は「練習より大会の方が楽しい」と気負いはない。「優勝を目指す」と言い切る息子の思いとは裏腹に、茶木監督は「早熟で終わらせないためにも、このまま順調に行くよりは悔しい思いをした方がいい」と厳しい目を向ける。あえて高い目標を設定せず「コツコツと課題をクリアして、その後に結果がついてくればいい」と、長いスパンで強化を練っている。
飛び込みを楽しむ茶木兄弟
(柚野真也)