バサジィ大分 つかんだ初勝利 走って守って決めた 【大分県】
フットサル
バサジィ 開幕戦考察 ドローに終わるが終盤は圧倒
バサジィ大分の新シーズン「Fリーグ2021-2022ディビジョン1」はホームで開幕した。2シーズン連続で2位となった大分の今季の目標は優勝しかない。新キャプテンの吉田圭吾は「タイトルを取ってサポーター、県民の皆さんと喜びを分かち合いたい」と意気込む。シーズンは12チームがホーム&アウェー方式による2回戦を総当たりで戦う22試合。大分は開幕戦でどんな収穫を手にし、どのような課題に直面したのか。
開幕の対戦相手となったY.S.C.C.横浜に2度のリードを許したが、セットプレーから滝沢太将、再加入の森村孝志のゴールで引き分けに持ち込み、しぶとさを示した。チーム始動から開幕まで、新型コロナウイルスの感染防止として対外試合を禁じたことで、試合勘やコンビネーションの不安を抱えていたが、伊藤雅範監督は「予想以上にできた」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
今季からキャプテンとなった吉田圭吾
ただ、簡単なミスからボールを失い、押し込まれた時間が長かったことも確かだ。強度の高い守備をする相手に手を焼き、ボールを支配することができなかった。個々の力で曲面を打開し好機をつくったが、ラストパスやシュートの精度を欠き、ゴール前に走り込む選手のタイミングも今一つ合っていなかった。試合勘がなかったことを考慮しても、相手の倍以上の35本のシュートを放ちながら決定率の低さは気掛かりだ。伊藤監督は「相手の守備が良かったが決定機の少なさ、最後のクオリティーの部分は課題」としている。
とはいえ、後半は運動量で上回り、2-2の同点となってからは一方的に攻め続けることができたというのも事実。試合を重ねながら連係を高めていけば、より多くの得点を生み出すことは十分に可能だろう。
2季ぶりの復帰となった森村の右サイドから中央に切れ込み、左足で強烈なシュートを打ち込む得意の形での得点は、今後に期待を抱かせた。森村が見せた、吉田との息の合ったコンビネーションや終盤の芝野創太とのポジションを流動的に変えた戦術などは、昨季までの大分に見られなかった戦い方だった。
勝点を積み重ねながら序盤を乗り切る
(柚野真也)