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県高校総体前特集 バレーボール女子① 3年力全開、一枚岩となった東龍に隙なし

県高校総体前特集 バレーボール女子① 3年力全開、一枚岩となった東龍に隙なし

 県高校総体のバレーボールは29日に開幕する。3日間で県王者が決まり、全国へと続く。大会前特集として前哨戦となった女子の「全九州バレーボール総合選手権大会県予選(九総予選)」(4月17、18日)で優勝した東九州龍谷(東龍)、2位の大分商業、3位国東と臼杵の上位4校を紹介する。第1回は全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)で3位となった東龍。新戦力が加わり日本一を狙えるチームになっている。

 

 今年の東龍は総合力が高い。前チームは室岡莉乃(日立リヴァーレ)が絶対的エースとしてチームを引っ張ったが、現チームは1年次に春の高校バレーで日本一を経験した佐村真唯、折立湖雪、新改星南、新改栞南の3年生の4人を軸に、184㌢の飯山エミリ(2年)、4月に入学した新1年生が加わり、選手層は厚く、穴がないという印象だ。最終学年となった3年生は前述の4人の他、山中雛や星野彩夏らは「高校ラストイヤー」との思いが強く、レギュラー取りに意欲を示している。

 

3年生が力強く引っ張る東龍

 

 九総予選では、入学当初からけがで1年以上思うように練習さえできなかった星野が先発メンバーに名を連ね、1月の県高校新人大会では先発だった山中はベンチスタート。日本一を義務付けられたチームは3年生を特別扱いすることはない。竹内誠二監督は「同じレベルであれば迷うことなく下級生を使う」と日頃から選手には起用方針を伝えている。九総予選では新1年生のプレーを見極める場でもあったため、3年生は与えられたチャンスで結果を残すしかなかった。星野はこれまでプレーできなかった鬱憤(うっぷん)を晴らすがごとく豪快なスパイクを決め、山中は「悔しさをぶつけた」と勝負どころできっちり得点して存在感を示した。

 

 キャプテンの佐村はチームの変化を感じている。「実力のある1年生が加わったことで上級生の目の色が変わった」。コートではライバル意識を前面に出すが、練習が終われば3年生はまだまだ不慣れな1年生をサポートする。3年生の役割は多岐にわたる。1年生が入学した直後に3年生だけのミーティングを開き、「強くなるのも、いい雰囲気をつくるのも3年生の仕事。自分たちの学年でもう一度日本一になろう」と役割と目標を再確認した。「魂の込もった東龍バレー」を掲げる佐村は言い切った。「私たちには伸びしろしかない。もっと強くなれる」。“3年力”全開の今年の東龍は強い!

 

けがから完全復活した星野彩夏

 

 

(柚野真也)