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ダイヤの原石たち 沈着冷静な司令塔、仲本路惟(大分南2年) 【大分県】

ダイヤの原石たち 沈着冷静な司令塔、仲本路惟(大分南2年) 【大分県】

 県内高校男子バレーボール界で、近年安定して頂点争いを演じている大分南。その中枢を担う存在が、セッターの仲本路惟(なかもと・ろい、2年)だ。1年時から司令塔としてコートに立ち、攻撃のリズムをつくり続けてきた。計算された配球と安定したトスワークに加え、ハンドボールで40メートルのロングスローを投げ切る強肩も大きな武器だ。ネットから離れた位置でも一気に展開を変え、相手守備の準備が整う前に勝負を仕掛ける。その判断と実行力が、大分南の攻撃を支えている。

 普段は明るく、周囲を和ませる性格。しかし、コートに立てば表情は変わる。連続失点を喫しても感情を表に出さず、淡々と次のプレーを組み立てる姿が印象的だ。「何を考えているかわからない」と評されるほどの沈着冷静さは、修羅場をくぐる司令塔に欠かせない資質である。柿原茂徳監督も「バレーセンスがあり、セッターとしてはもちろん、ジャンプサーブなどあらゆる場面でチームに貢献してくれる存在」と総合力を高く評価する。

攻撃のリズムをつくる仲本

 仲本がバレーボールを始めたのは5歳の頃。姉の影響で触れた競技に、得点を演出する快感と、仲間を生かす喜びを見いだした。中学時代は大東で腕を磨き、同級生の嵯峨史都、大久保希音と出会う。切磋琢磨の中で県中学選抜の正セッターも務め、全国大会特有の緊張感を肌で知った。

 高校進学では、柿原監督の存在が決め手となった。「必要なところは厳しく、基本は任せてくれる」。その環境の中で、セッターとしての意識は大きく変化した。かつては「自分のトスを打ってもらっている」という感覚だったが、今はスパイカーの助走、打点、得意なリズムまでを考え抜き、「打たせるトス」を供給する。攻撃の主役を最大限に輝かせるための視点が、司令塔としての成熟を促している。

「全国で勝ち上がるチームの司令塔になる」と語った

 忘れられない試合は、今年の春の高校バレーである。一回戦敗退という結果に終わり、「合わせ切れなかった」と自らの責任を口にした。その悔しさが、全国との差を直視するきっかけとなった。目指すのは、相手に圧をかけ、警戒されるセッターである。

 その理想に近づくため、仲本は同じミスを繰り返さぬよう丁寧に修正を重ね、仲間との対話も欠かさない。嵯峨は「崩れても何とかしてくれる安心感がある」と語り、大久保は「コートに入ると空気を変える存在」と信頼を寄せる。支えてくれる両親への感謝も胸に刻みながら、3年生となる今年、仲本は大分南をもう一段上へ導くキーパーソンとなるはずだ。


(甲斐理恵)

大会結果