
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
試合前のアップでベンチ前に飛び込んだボールを足元でピタリとトラップし、事もなげに選手に蹴り返す。その所作を見ただけで彼女がサッカー経験者だと分かる。鶴崎工業高校サッカー部の西原舞七は選手のサポートだけでなく、スカウティング(対戦相手の分析)もする“マルチ”マネージャーとしてチームを支えている。
Q:ボールを蹴る、止める、身のこなしが選手のようですが、サッカーの経験があるのですか?
小学4年生の頃から中学までサッカーをしていました。高校も県外で本格的にサッカーを続けようと思っていたのですが、腰のけがで諦めるしかなく、高校では選手を支える側でサッカーに携わろうと思いマネージャーになりました。この決断に至るまではすごく悩んで、母に相談しては泣いてを繰り返しました。
Q:今でもサッカーをしたいと思うのでは?
もちろんあります。入学当初は体がウズウズして、誰よりも率先してボール拾いをしていました。今でも月に1、2度、クラブチームでサッカーをしているし、いつか現役復帰したいと考えています。
Q:通常のマネージャー業務以外に、スコア記入だけでなくスカウティングに携わっていると聞きました。
サッカーを観るのも好きで、それが高じてというか、対戦相手のフォーメーションやストロングポイント、ウイークポイントなど自分が気づいたことをサッカーノートにまとめて、監督に提出しています。少しでもチームの役に立てたらうれしいです。
縁の下でチームを支えるマネージャー西原舞七
Q:新チームとなり県高校新人大会で準優勝、九州大会にも出場しましたが、結果が出ている要因は?
新チームになり、相手のミスや隙を突くことより、自分たちの目指すパスサッカーにこだわっていることが結果につながったと思っています。目指す方向を自分たちで決めたから頑張れるし、全員でチームを強くしようという気持ちを感じます。他にも身体的な能力がアップしたこと。個別でトレーナーに補強メニューを考えてもらい、それぞれが取り組んでいることが成果に現れていると思います。
Q:さらにチームのレベルアップに必要なことは?
プレーの質を高めることはもちろんですが、ピッチに立っている選手が試合中に気持ちが上がる声掛けをしてほしい。ベンチからは声が出ているので、もっとピッチでポジティブな声が出ていけば盛り上がるし、勢いにつながると思います。
Q:マネージャーとして心掛けていることは?
一本でも多くシュートを打ってもらいたいので、シュート練習のときのボール拾いは必死です。それは私だけでなく、他のマネージャーも同じ気持ちで、少しでも戦力になりたいと思っています。
Q:マネージャーをして大変だったことは?
夏の練習時の氷の確保です。他の部との取り合いなので、学校のどこの冷蔵庫が人気があって、どこが穴場かを調べ、手分けして準備をしています。前日からペットボトルを凍らせたり、選手に冷たい状態で給水するために夏は大変です。
Q:マネージャーをしてうれしかったことは?
勝ったときは選手と同じように喜べること。大会前にフェルトでお守りを作るのですが、「このお守りのおかげで勝てた」と言われたときは本当にうれしかったです。
Q:では、最後に選手に応援メッセージを。
自分たちのサッカーを最大限に出せば、魅力あるサッカーができると思います。このメンバーで一緒に長くサッカーがしたいので、(全国高校)選手権大会に出場してほしいです。
全国高校選手権大会出場が目標と語った
(柚野真也)
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