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ジェイリースFC 昇格は通過点 次を見据えて覚悟の1年 【大分県】

ジェイリースFC 昇格は通過点 次を見据えて覚悟の1年 【大分県】

 今年、ジェイリースFCはクラブ史に新たなページを刻む。昨年は九州リーグを制し、単独チームで挑んだ国スポで準優勝。さらに、日本サッカーで最も過酷とされる全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)を勝ち抜き、JFLへの昇格をつかみ取った。その結果、大分にはJ2の大分トリニータ、JFLのヴェルスパ大分、そして新興のジェイリースが並び立つ時代が訪れた。競争は激しくなるが、それは同時に地域サッカーの地力が試される合図でもある。

昨季JFLに昇格したジェイリースFC

 柳川雅樹監督は、昇格を「偶然ではなかった」と断言する。一昨年、九州リーグ2位で地域CLに臨み、あと一歩で届かなかった悔しさ。その記憶は時間とともに薄れるどころか、日常の基準として確実に引き上げていった。練習から強度を求め、「勝つために何が必要か」を突き詰める姿勢が、チームの隅々まで浸透したという。「(今季は)残留を目標にすると、負けてもいい試合が生まれる」。その一言には、結果から逆算して自らを甘やかさない覚悟が凝縮されている。上位を狙う姿勢は、昇格の余韻に浸ることなく、すでに次の戦いを見据えている。

 ピッチの中心に立つのが、J1からJ3までを知るベテラン松本怜である。大分トリニータでJ2、J1昇格を経験する一方、J3、J2降格も味わってきた。成功も挫折も重ねてきた選手だ。しかし、その松本でさえ、JFL昇格が決まった瞬間の胸の高鳴りは、これまでのキャリアとは別次元だったという。経験はプレーに落ち着きをもたらすが、同時に自分自身へ求める基準を高めていく。今年38歳。なお挑戦を続けるその背中が、チームに示しているのは「成長に終わりはない」という揺るぎない姿勢である。

 ゴールという最短距離で昇格を引き寄せたのが、昨季の九州リーグMVP、得点王、ベストイレブンの三冠に輝いた薗田卓馬である。フォワードの役割は明快だ。ゴール前で結果を出す。昇格に直結する一撃を積み重ね、周囲の献身と声援に応える。このクラブ芽生えたのは、「サッカー人生の全てを懸ける」という覚悟だった。

今季も得点源として期待がかかる薗田

 今季、ジェイリースは挑戦者であり続ける。残留に安住せず、優勝を口にする野心を隠さない。1試合1試合を積み上げ、見に行きたいと思わせる存在になる。その先に、地域に活力を生むクラブの姿がある。JFLの舞台で、ジェイリースは大分サッカーの現在地を示し、次のステージへの扉を叩く。


(柚野真也)

大会結果