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日本文理大学、九州大学サッカーリーグ1部を制す

日本文理大学、九州大学サッカーリーグ1部を制す

 日本文理大学が県勢で初めて、サッカーの九州大学王者に輝いた。新型コロナウイルスの影響で、後期のみの12チーム1回戦総当たりとなった九州大学サッカーリーグ1部で優勝した。西野晃平監督は「弟分である付属高校が初めて全国高校選手権に出場して刺激をもらった。今年はイレギュラーなことが多く、難しい状況だったが、選手が自主的に練習に取り組んでくれた結果」と選手をたたえた。

 

 堅守をベースに、今年はボールを保持する時間を増やし、サイド攻撃だけではなく、複数人のコンビネーションで中央から崩す形をつくった。この戦術にフィットしたのが、高い技術を持つ永松涼介(4年、大分高卒)だった。「ショートパスで意図的に崩す形は自分の特徴を生かせた」と攻撃の中核を担い、決定機を演出した。格下の久留米大学に黒星を喫することもあったが、8勝2分1敗と攻守がかみ合い、優勝を引き寄せた。

 

攻撃の中核を担った永松涼介

 

 リーグ戦はけがで出場機会がなかったキャプテンの中村拓久(4年)は、「九州制覇は目標の一つだった。ウチはAチームから6カテゴリーでチームが分かれているが、全員が『チームのために』という気持ちで一つになった。監督がしつこいくらい言っていた『3つの柱』を徹底できたことも勝因だと思う」と話す。3つの柱とは「球際で戦う、攻守の切り替え、ハードワーク」。サッカーにおいて当たり前のことを、西野監督は何度も繰り返し選手に呼び掛け、浸透させた。

 

 本年度は、大学サッカー2大タイトルの夏の総理大臣杯、冬の全日本大学選手権大会が中止となり、代替大会となる「アタリマエニカップ」が今月中旬から開催される。九州王者として出場する日本文理大学は、リーグ戦からメンバーを白紙に戻したことで、チーム内競争が激しさを増す。中村は「スタメンを確約されている選手は誰一人としていない。4年生にとって最後の大会。1試合でも多く、1分でも長くピッチに立てるように勝負をしたい」と話し、永松は「ここで活躍することが次のカテゴリーでのアピールになる。チームとしてはベスト8、個人としては勝利を決定づけるプレーがしたい」と意気込む。

 

 日本文理大学が新たな歴史を開き、次のステージに進むためには勝利しかない。九州王者のプライドを背負い、全国大会に挑む。

 

全国ベスト8を目指す日本文理大学

 

 

(柚野真也)

大会結果