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全国高校ラグビー大会県予選  連覇の大分東明が劇的勝利

全国高校ラグビー大会県予選  連覇の大分東明が劇的勝利

第100回全国高校ラグビー大会県予選

決勝戦 11月8日 大分市営陸上競技場

大分東明 31ー29 大分舞鶴

 (前半 14ー15)

   (後半 17ー14)

 

 第100回全国高校ラグビー大会県予選決勝は大分東明が大分舞鶴を31ー29の僅差で下し、2年連続2回目の花園出場を決めた。長年王者として君臨した大分舞鶴の連続花園出場記録を33回で止めた昨年の熱戦は“歴史を変えた一戦”として記憶に刻まれたが、今大会はそれを上回る激闘となった。

 

 試合序盤は久しぶりの公式戦ということもあり、両チームとも動きは固く、ミスが目立った。風上の東明は横殴りの強風にもおどらされた。「強風がキックの判断を鈍らせた。展開するラグビーという自分たちの良さを消してしまった」(白田誠明監督)。さらに昨年の雪辱に燃える舞鶴の気迫に押された。試合が動いたのは前半9分、舞鶴がペナルティキックで3点を先制する。その後は両チーム2トライを挙げるなどシーソーゲームの様相を見せ、めまぐるしく展開しながら前半は14ー15で折り返す。

 

激戦を制した大分東明

 

 後半は開始1分で舞鶴にトライを決められ点差は広がったが、東明に焦りはなかった。ハーフタイムに「楽しいか?基本に立ち戻ろう」という白田監督の言葉を受け、いつも通り…とはいかないまでも“自分たちらしい”テンポを取り戻し、疲れを見せないフィジー人留学生のセコナイヤ・ブル(3年)やジョアぺ・ナホ(3年)も見せ場をつくった。後半6分、9分の連続トライで逆転に成功するとさらに勢いづいた。

 

 しかし、勝負は最後までわからなかった。26分に鬼気迫る舞鶴がトライを決め再逆転。舞鶴ベンチが沸いたが、東明は「自分たちの形で押せていた」(宮川博登・3年)と冷静だった。後半30分、ゴール前でペナルティを誘い、入れば優勝、外せば負けが濃厚という緊迫した空気の中、伊達壮次郎(3年)が見事ペナルティキックに成功。ノーサイド間際の劇的な幕切れに、東明フィフティーンの雄たけびが会場に響いた。

 

 試合後、白田監督は序盤の試合運びやラインアウトの成功率の低さを指摘し、「目指すラグビーに対して30点」と採点したが、最後まで諦めず戦い抜いた選手たちをたたえた。キャプテンの宮川は「舞鶴のプレッシャーが予想以上だった。自分たちのラグビーができなかった」と反省を口にしつつも、「この接戦を勝ち切った経験が全国で生きると思う」と前を見据えた。

 全国での目標はベスト8。東明のモットーであるエンジョイラグビーの精神を胸に、躍進を誓う。

 

全国ではベスト8を目指す

 

 

(甲斐理恵)

大会結果