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ウインターカップへの道 バスケットボール男子(1) 柳ケ浦が再び挑む 冬の頂への道標【大分県】

ウインターカップへの道 バスケットボール男子(1) 柳ケ浦が再び挑む 冬の頂への道標【大分県】

 「ウインターカップ」として行われる「第78回全国高校バスケットボール選手権」の県予選が9月6日、始まった。男子は39校が出場し、今月25日に4回戦、26日に準々決勝、準決勝、11月3日にクラサス武道スポーツセンターで決勝がある。
 県内の主要大会(県高校新人大会、県高校総体、ウインターカップ県予選)の結果を基に、準々決勝から第1〜4シードが登場する。今回はシード4校を紹介する。第1回は王者として、そして挑戦者として連覇を目指す柳ケ浦だ。

 昨年も県内の主要大会を制し、今年も県内負けなしを継続中の柳ケ浦。全国の強豪が集う「U18日清食品ブロックリーグ」では6戦全勝と首位を独走中だ。

 全国高校総体(インターハイ)では、優勝した鳥取城北に敗れ、ベスト16に終わったが、その内容は決して悲観すべきものではなかった。第1クオーターで22点差をつけられながらも、後半だけを見れば18点差で上回った。中村誠監督は「優勝校に互角に戦えたことは大きな収穫」と語る。キャプテンの田場瑶大、司令塔の古謝脩斗ら3年生がリーダーシップを発揮し、敗戦の中にも確かな成長があった。けがで古謝を欠いた試合展開に、監督は「たらればだが、古謝がいれば勝てたかもしれない」と悔しさをにじませた一方で、「それでも戦えると証明できた」とチームの底力に手応えをつかんだ。

全国の強豪校と対戦し自信を深めた

 夏以降はインターハイの経験を糧にチーム全体の成熟が進んだ。日清リーグを戦うことで、全国の強豪と互角に渡り合う実力を示した。ディフェンスリバウンドの強さは県内屈指であり、久木原ケリー健志(2年)や留学生のファデラ・ママドゥ(同)を中心に、交代で入るアン・イスマエル(1年)など粘り強くゴール下を支える。「相手にセカンドチャンスを与えないのがこのチームの武器」と中村監督。守備からリズムをつくり、速攻で一気にたたみかけるスタイルは磨きをかける。

 田場を中心に、3年生たちは練習の雰囲気づくりでチームを支える。中でも成長著しいのがポイントガードの古謝。1年時からスタートを任されながらも、苦しい時期を経て精神的にも大きく変わった。「小さいけれど一番威張っている」と監督が笑うように、今ではチームの心臓として仲間を鼓舞する存在だ。

 県予選最大のライバルは別府溝部学園。九州大会でも実績を残す強豪だが、中村監督は「受け身にならず、挑戦者として戦う」と引き締める。勝って当たり前のプレッシャーを力に変え、ウインターカップ県予選でも頂点を狙う。「個々の力よりも“まとまり”が武器。今年はチーム力で勝つ」。王者として、そして挑戦者として柳ケ浦は頂を見据えている。

2年連続のウイニングゴール出場を目指す


(柚野真也)

大会結果

2023年度