バサジィ大分 つかんだ初勝利 走って守って決めた 【大分県】
フットサル
バサジィ 開幕シミュレーション “強気な守備”で流れを引き寄せろ
今週から、いよいよFリーグが開幕する。昨季2位だったバサジィ大分は6日に同3位のフウガドールすみだと対戦。今季は12チームがホーム&アウェーの2回戦総当たりで対戦する。“22分の1”とはいえ、やはり開幕戦の持つ重みは他の試合と異なる。今回は指揮官や中心選手の言葉を交えながら、チームの現状、注目ポイントをあぶり出していく。
シーズン開幕前のトレーニングマッチを見る限り、本調子にはまだ遠い印象だ。伊藤雅範監督は「昨季と主力が入れ替わったし、コロナの影響で制限があったなかでの調整だった。50%ぐらいの仕上がりだが、試合をやってみないと分からないというのが正直な感想」と話す。例年同様に伊藤監督のチームづくりは守備の強化から始まった。7月末から2週間、“恒例”の走りこみ期間を設け、フィジカルを上げるとともに、極限まで追い込むことでチームの一体感をつくった。キャプテンの森洸は、今季の見どころのひとつに走り勝つことを挙げている。「最後の局面で体を投げ出したり、球際の強さを身につけた」と手応えを感じている。攻守の切り替えの早さや高い位置からの“攻撃的な守備”が徹底されており、開幕戦でもまずはこの形からリズムをつかみたいところだ。
「今季は走り勝つ」と語った森洸
攻撃で存在感を示しているのが、仁部屋和弘や5シーズンぶりに大分に復帰した小曽戸允哉のアタッカー、そして、得点源と期待される芝野創太。3者とも30歳を過ぎ、円熟期を迎える実力者だ。日本代表の実績があり、計算が立つだけに、覚醒が待たれる吉田圭吾あたりのパフォーマンスがカギとなる。小曽戸は「気持ちを出して戦うというところ。それが一番の自分の持ち味なので見てほしい」と語り、チームの現状については、「若い選手が多いので前のとき(前回在籍していたとき)とは少し違うけど、それでも監督のスタイルは、そこまで大きく変化している感じはない」と話した。
対戦相手のすみだは好敵手。昨季F1プレーオフ準決勝で対戦し1勝1敗、2試合の得失点差も同じで、リーグ戦の順位が上だった大分が勝者となり決勝に勝ち上がった。伊藤監督は「昨季とはチームがガラリと変わったので今年は今年。まずは守備を安定して、相手の隙を突いていきたい」と考えている。守備意識を高く保ち、一体感を持って粘り強く戦いたい。ベテランも多いので大崩れする心配はない。昨年のようにスタートダッシュに成功して、一気に勢いに乗りたい。
選手に守備意識を落とし込む伊藤雅範監督(右)
(柚野真也)