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2020県高校野球大会 決勝プレビュー 大分舞鶴と津久見が頂上対決

2020県高校野球大会 決勝プレビュー 大分舞鶴と津久見が頂上対決

2020県高校野球大会は本日、大分市の別大興産スタジアムで決勝が開催される。第3シードの大分舞鶴とノーシードから決勝に駒を進めた津久見が対戦する。両校の監督、選手に意気込みを聞いた。

 

2020大分県高校野球大会

7月29日 第1試合 準決勝 別大興産スタジアム

舞鶴 000 010 201|4

鶴城 000 100 000|1

 

 準々決勝の大分工業戦から中1日。優勝候補の明豊を完封した佐伯鶴城のエース蛭子凌太郎(3年)に対し特別な意識を持つことなく、淡々と試合を進めた。四回に先制点を許すも、「すぐに同点に追いついたのが大きかった」と安東和樹監督。スコアリングポジションにランナーを進めながら得点できない苦しい展開が続いたが、五回に衛藤晃太(2年)の右前適時打で同点とし、七回には2死満塁で山路晃成(3年)のひと振りで決勝点をもぎ取った。守っては左の新名凌馬(3年)が五回を1点で凌ぎ、右の木村駿太朗(3年)が無失点で試合を終わらせた。

 

安東和樹監督

「苦しい展開が続いたが、初回からスコアリングポジションにランナーを進めることができていた。形ができていたので焦る必要はないと選手に伝えた。失点してすぐに追いつけたことも良かった。打線はよくバットを振れているし、左右の両エースも安定している。初めての決勝は歴史のひとつになる」

 

新名凌馬(3年)

「ミスをしてもカバーできている。個人的には準決勝は余力を残しての降板だったので決勝戦は楽しみ。打撃の方でも(3番打者として)チームに貢献したい。甲子園にはつながらないが中止が決まったときから気持ちを切らさず、この大会で優勝することを考えてここまできた。3年生の中には高校で野球をやめる部員もいるので、最高の夏の思い出をつくりたい」

 

山路晃成(3年)

「うちにはレベルが頭ひとつ抜けたピッチャーが2人いる。決勝戦は相手バッターに狙い球を絞らせないように配給を考えたい。2人とも制球力があるし、決め球も多いので不安はない。今大会は本当に調子がいい。過去最高だったベスト4の壁を破ったことはうれしいが、次も勝ちたい」

 

準決勝で決勝打を放った山路晃成

 

2020大分県高校野球大会

7月29日 第2試合 準決勝 別大興産スタジアム

柳ケ浦 001 000 000|1

津久見 000 100 01×|2

 

 1点を争う緊迫した試合が続いていたが焦りはなかった。「終盤にチャンスが来ると思っていた」と藤丸崇監督。同点で迎えた八回1死満塁のピンチにも動じず、「守備から流れを作ればいい」とエース安部誠也(3年)が控えていたが2年生の林田夢大に託した。監督の計らいに燃えた林田は130㌔後半だったストレートに威力が戻り、この日最速の141㌔で後続を抑えた。ピンチの後にチャンスあり。直後の攻撃では2死三塁の場面で伊藤春道(3年)の内野安打が決勝点を呼び込み、九回は満を辞して安部がマウンドに上がり無安打で試合を締めた。

 

藤丸崇監督

「8回の守備の時に、ここを守り抜けば必ず流れがくると選手に伝えた。守備から流れをつくることができた。林田も安部も追い込まれれば追い込まれるほど球速が上がった。ヤマ場を分かっていた。(決勝の相手となる大分舞鶴は)左右のエースがいるのでハイスコアにはならないと思うが、3年生には野球を続けていてよかったと思える試合をしたい。優勝して野球の町・津久見の復活を届けたい」

 

薬師寺琳久(3年)

「厳しい試合だったがチーム力で勝てた。次の相手も投手力が高いので長打ではなく、つなぐ野球で挑みたい。これまでは自分が自分がという思いが強かったチームだが、今は次につなげることを考えてバッティングができている。決勝でもチーム一丸となって優勝を狙う」

 

林田夢大(2年)

「バックに頼りになる3年生がいるので楽しんで野球ができている。八回は3年生の夏を終わらせたくないという気持ちで投げた。夏の甲子園大会の中止が決まってから県No.1になることを目標としてきた。3年生を最高の形で送り出すためには優勝しかない」

 

準決勝で好投した林田夢大

 

 

(柚野真也)