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#スポーツのチカラ 県高校総体 バスケットボール女子 大分が悲願の初V

#スポーツのチカラ 県高校総体 バスケットボール女子 大分が悲願の初V

 県高校総体のバスケットボール女子決勝は、大分が69-55で中津北を破って初優勝。創部以来初のタイトルを獲得した。中高一貫校の大分は、現在の高校3年生が中学1年の時に女子バスケ部が創部。本年度になって中高6学年がそろった。「強化6カ年計画」の最終年での優勝に、井場田卓監督は「中等部の楠本(哲二)監督をはじめ、関わった皆さんのおかげ。選手は最後まで集中力を切らさず走り切った」と感謝の言葉があふれた。

 

 一進一退の序盤を経て、第2クオーター(Q)でシュート成功率が高まった大分が8点リードして前半を終えた。後半は「得点差はいくらあってもいい。ミスマッチを突いていこう」(井場田監督)と、冷静に点が取れるポイントを見定め、ボールを集めた。そのフィニッシャーとなったのが奈須彩乃(3年)だった。「チーム全体の雰囲気がよく、気持ちよくプレーできた」と果敢にゴール下に飛び込んだ。得点が欲しい場面で確実に決め、追いかける中津北の勢いを止めた。

 

最後まで集中力を切らさず守備が機能した

 

 第3Qが終わり、残り10分。点差は13あったが、勝負はここからだった。キャプテンの成松朋華(3年)は「今回は逃げ切ろうという気持ちより、点を引き離すことだけ考えた」とコートに立った。過去の対戦、終盤に走り負け、リードをひっくり返された苦い思い出は一度だけではない。今大会は新型コロナウイルスの影響で練習ができなかった期間を体力強化に充てた。アプリを使って1日の走行距離を監督に送る。サボれば数値に現れる。不満の声もあったが、「弱点を克服するには走るしかない」との監督の言葉に耳を傾け、励まし合い、脱落者を出さずにここまできた。全員が最後まで足を止めず、ルーズボールに対しても体を張って追いかけた。

 

 選手個々の技術を生かした、“上品なスタイル”のイメージが強かったチームに泥くささが加わった。また、下級生が台頭し、選手層が厚くなったことも見逃せない。これまで出場メンバーが固定されていたが、準決勝ではベンチ入りメンバーが全員コートに立ったように、主力がベンチで休める時間が増えたことも走り負けなかったことの要因だ。成松は「チーム一丸となったチーム力の勝利」と胸を張った。全国につながらない大会ではあったが、大分県チャンピオンの称号は刻まれる。

 

強化が実り初優勝

 

 

(柚野真也)

大会結果

2023年度