県高校野球選手権 投手陣でつかんだ優勝 柳ケ浦、接戦制し夏へ弾み 【大分県】
野球
2020県高校野球 日田林工が今大会一番乗りで白星
2020大分県高校野球大会
7月14日 第1試合 1回戦 別大興産スタジアム
日田林工 000 100 300|4
国 東 000 000 000|0
2020県高校野球大会が始まった。開始式では日田林工の左藤優弥主将(3年)が「試合ができずに高校野球が終わってしまう不安はあった。独自大会が決まり尽力していただいた方々に感謝の思いでいっぱい。最後の一球まで諦めず、全力でプレーすることを誓う」と力強く宣誓した。
開幕試合で勝利したのは日田林工。四回に先制し、終盤の七回には3点を追加して逃げ切った。豪雨によりこの1週間はほとんど練習できずにいたが、射場尚隆監督は「3年生にとって最後の大会。自分たちのために戦おう。それが地元への恩返しになる」とグラウンドに送り出した。今季初の公式戦で序盤こそ硬さはあったが、一巡目以降は力強い積極的なバッティングが戻った。
選手宣誓をした左藤優弥
一死三塁で四番の加木悠登(3年)が先制の適時打を放ち、「是が非でも欲しかった先制点」(射場)を得て流れを呼び込んだ。投げては2年生右腕の高橋虎太郎がテンポよく投げ、守備でもリズムを作った。下宿が同じでバッテリーを組む大坪智哉(3年)は「練習試合では打ち込まれることもあり、お互いが配球など思っていることを打ち明け、話し合った」。試合3日前の夕食後から試合を想定してサインを確認し、それぞれの相手打者の攻略法を練った。試合では低めにボールを集め、ピンチの場面では「ビビらずに腕を振れ」と声を掛けた。高橋は9回を投げ抜き、完封で期待に応えた。
大坪自身、7回一死三塁で適時打を放ち、貴重な追加点で援護射撃。守備では八回の無死一塁の場面では強肩を発揮し、盗塁を阻止した。大坪は「終盤でノーアウトのランナーを出してしまい嫌だったと思う。(ランナーを)刺したとき(高橋が)今日一番の笑顔で喜んでいた」とうれしそうに話した。
初戦を快勝し、次は第1シードの明豊と対戦する。夏の大会で2年連続敗れている。昨年は5番二塁手で対戦した大坪は「今日は投手一人で勝ったが明豊戦では継投になると思う。それぞれの投手の良さを引出したい。3点以内に抑えればチャンスはある」と再戦に燃える。
攻守で活躍した大坪智哉
(柚野真也)