
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
バサジィ大分の社会人女子6人制バレーボールチームで、最も身長が低い選手でもある藤川小町。147㌢の“マイクロプレーヤー”として4月から入部し、自分の居場所を築きつつある。中学から高校、高校から社会人になる時も、母親から「バレーをしている姿を見たい」と後押しされ、競技を続けている。藤川は「今もそうだけど、結果的にはバレーをやめずに良かったと思っている。私はじっとしていられないし、動いていないとダメみたい」と笑う。
幼い頃から体は小さかったが元気いっぱい。落ち着きのない“ガサゴ”だった藤川は、幼稚園のときにバレーボールを勧められる。身長は思うように伸びなかったが、小学、中学では俊敏さと男まさりの度胸でプレーは上達した。高校では「やるなら強い学校でプレーしたい」と臼杵高校に入学し、初めての寮生活で戸惑いながらも「充実した3年間」を過ごした。高校屈指の強豪校である東九州龍谷高校の壁は高く、厚かった。3年間で一度も破ることはできなかったが、九州大会では好結果を残すことができ、3年間でレシーブ力に加え、一撃必殺のサーブを手にした。
バサジィで最も小柄な藤川小町
「身長が小さいのはどうにもならない。スパイクを打てないなら、自分の武器を見つけるしかなかった」と、サーブ練習に毎日取り組み、武器といえるまでのものを手にした。試合終盤の20点を超えた場面が藤川の見せ場だ。変化が大きいフローターサーブを打つこともあれば、ネットのすれすれを狙った抜群のコントロールでポイントを稼ぐ。「攻めるサーブを打たなければ自分の存在価値はない」とピンチサーバーとして活躍の場を広げた。
濃密な高校3年間でバレーボールへの熱は燃え尽きそうになったが、母の後押し、臼杵高校O Bの藤古彩乃の「続ける気とやる気があるならバサジィに来なよ」との言葉に勇気づけられ、入部を決意した。「もう一度、バサジィでバレーを真剣にしたい。リベロではなくピンチサーバーになりたい。それが自分の生きる道だと思っている」と小さなバレーボーラーは誰にも負けない武器を身につけ、チームの勝利のためにサーブを極めようとしている。
ピンチサーバーとして勝利に貢献する
(柚野真也)
地区を選択
学校名を選択