
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
新型コロナウイルスの新規感染者数が減少傾向となり、県内の緊急事態宣言が解除されたことを受け、活動を再開したヴェルスパ大分。全体練習をスタートして約2週間、感染予防策を徹底し、接触プレーを避けるようなメニューを取り入れ、飲み物の共有を禁止した。大卒ルーキーのFW餅山大輝は「全てが未体験だが、これからリーグ開幕戦に向けてコンディションを整えたい」と話す。
仕事を終えてからの練習、人工芝や異なるカテゴリーでのプレー強度の違い、そしてコロナによる自粛。この2カ月は目まぐるしい変化に対応するのに必死だった。それでも「自分を見つめ直す時間をもらえたのはプラス。課題も明確になり、集中して練習できるようになった」と表情に明るさが戻った。
東福岡高校時代は全国高校総合体育大会(インターハイ)、全国選手権大会で優勝、鳴り物入りで鹿屋体育大学に進学したがスランプに陥る。「すべてがうまくいかなかった。試合に絡めず焦り、空回り。不完全燃焼の4年間だった」と振り返る。ペナルティーエリア付近から両足で力強いシュートが打て、スペースに抜け出すこともポストプレーもできる万能型のストライカーだが、突出した武器がないのも事実。アピールするものが何なのか答えを見出せずに4年間が過ぎた。
課題が明確になり表情に明るさが戻った
ヴェルスパに加入して明確になったことがひとつ。F Wに必要な強度だ。「スプリントの数、球際の強さなど基本的な部分が備わって、ようやく自分の持ち味が発揮されると気づいた」と餅山。取材当日の4対4の練習では、餅山に向けて須藤茂光監督の「止まるな、やり続けろ」「走らないと何も始まらないぞ」とのげきが何度も飛んだが、それは期待の現れだ。「今は当たり負けしないことや、ボールに関わることを第一に考えている」と大粒の汗を流し、足りないものを補う作業が続く。
考え方もシンプルになった。「F Wである以上は得点がすべて。同じポジションにはマコさん(中村真人)やヒロキさん(前田央樹)がいるが、タイプが異なるし、出場のチャンスはあると思っている。そこで結果を残せば使ってもらえるはず」と結果を出し続けて、さらなる上のカテゴリーを目指す。「1年目だからという甘えはない。活躍したい」と開幕戦デビューで初ゴールを狙う。
「1年目から活躍したい」と話す餅山大輝
(柚野真也)
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